講談社文庫<br> 橋の上の「殺意」 <畠山鈴香はどう裁かれたか>

個数:1
紙書籍版価格
¥869
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
橋の上の「殺意」 <畠山鈴香はどう裁かれたか>

  • 著者名:鎌田慧【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 講談社(2016/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062776141

ファイル: /

内容説明

二〇〇六年秋田で、二人の児童の遺体が見つかった。逮捕されたのは、亡くなった女児の母でシングルマザーの畠山鈴香。しかし彼女に「殺意」はあったのか? 著者は、悲惨な生い立ちと裁判の杜撰さを追い、検察の強引な死刑求刑とも、弁護側とも異なる、独自の「真相」を提示する。各紙誌絶賛のルポルタージュ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

detu

49
著者の思いがずっしりと伝わった。犯罪を犯す者の心理、生い立ち。有罪極刑に追い込みたい行政組織、警察検察。旧態依然の方法しか持たない弁護団、裁判員制度を迎えスピード化を図る裁判所。被告「畠山鈴香」はちゃんと裁かれたのか?そして全てを語ったのか?著者の思いは最終章に込められていた。犯罪を犯す者に思いを寄せ、裁く者、裁判所、検察、弁護士、全てに疑問を抱く著者。人は何故つもを犯す。必ず動機要因があるはず。だがそれを全て解明するのは困難極まりない。真実はどこにある?捻じ曲げられた裁判に何の意味があるのだろう?2016/04/15

らむり

35
タイトルがこの事件の焦点をうまく言い当てていると思います。遺族感情は理解できても証拠がないことには。。2014/03/21

ネギっ子gen

27
秋田連続児童殺人事件の畠山鈴香。警察が「(豪憲君より前の我が子の)彩香事件」を事件ではなく、事故として捜索を打ち切ったのに、なぜ当の鈴香が「事件だ」と騒ぎ立てたか? 明らかに自らにとって不利な筈なのに。この事件は不明な点が多い。ルポルタージュの名手・鎌田慧による2年半の取材記録。<罪は裁かれるとしても、隣りの犯罪者への理解を深めるためには、「なぜ、彼女が罪を犯してしまったのか」、それを思いやる寛容が必要>という姿勢に共感。で、この事件に限らず、加害者のほとんどが家庭で虐待され学校でいじめにあっているが……2019/10/16

バトルランナ-

27
この本読むまで忘れていた。この事件。分かりやすい。いい本だと思うな。『健忘』を強引に責め立てるのは一種の拷問行為。P190。連続殺人じゃないと死刑にならないんだ。P284。EUってフランスを含めて死刑やってないんだ。過去10年間に死刑を実施した国42カ国。絶対廃止国97カ国。10年以上実施していない国が48カ国。その他7カ国。広汎性発達障害。言語連想検査。作り込みに不満はないな。5点満点で4.6点。2015/10/15

ランフランコ

9
真実を知りたいという事だろうが、精神的な病気に原因を持っていくと何が本当なのか解らなくなる。どうも畠山鈴香よりに論じられてる感は否めない。そういう見方は否定しないが・・・。不幸な生い立ちであるし、つらい人生であったろうし、病気もあったのかもしれないが、何の罪もない2人の子供を殺した(鈴香の子供は事故かもという話だがそれはちょっと信じ難い)事実はあまりにも罪が大きい。無期が適切な判決かは解らないが、裁判員制度の元で裁かれていれば死刑判決だったのではないか。剛憲君のご両親は到底納得できるものではないだろう。2017/12/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7075159
  • ご注意事項

最近チェックした商品