祥伝社文庫 庭師（ブラック・ガーデナー）

著者名：高瀬美恵

祥伝社（2016/05発売）

• ISBN：9784396330651

内容説明

長らく空いていたＣ－３花壇に、新しいお花がやってきました。とってもシャイで寂しがり屋の女の子――寺内さやかがそのマンションに引っ越すと、怪しげなＨＰにこう記された。直後、異臭騒ぎ、ペット惨殺と怪事件が頻発し、それらがすべてリアルタイムでＨＰに暴かれる。人間を花に喩え剪定する「庭師」が、住人同士の疑心と狂気をあおる未曾有のパニック・ホラー！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[kazi]

ホラー小説ですが結構面白かった。引っ越し先のマンションで次々と起こる怪事件。悪役が直接手を下さずに、花壇を選定するようにオーガナイズしているという設定が良かった。皆さんキャラが立っていて大変よろしい。ただし物語後半のバタバタした展開はやや残念。前半のネチネチ感をもっと引っ張ってくれても良かったのでは？小説にところどころ差し挟まれる庭師の挑発的な実況中継が衝撃的でぐいぐい引き込まれてしまった。読み終わって良質なB級映画を見た後のような読後感。あまり小難しい理屈を述べるべき小説ではありませんな。映画化希望。

2020/12/11

[けえこ]

初読の作家さん。 総戸数10戸の小さなマンションが舞台のパニックホラー。 真犯人捜し、前半の方が面白かった。後半はダラけながらも一気読み。

2023/12/22

[takaC]

純粋なサイコホラーであれば、もう少し良かったが…

2009/05/22

[BUBI]

他の人も書かれていますが、うーん、真相ってそれ？　ずっと全ては超常現象ではなく何かからくりがあるのだと思って読んでいたのでがっかりしてしまいました。確かに、明らかに二人しかいないときの会話まで、（それもマンション内ではなく外ですし）ネットにアップされているのは合理的な説明はつけられないのですが、だったら始めの方の段階で「そういう類のホラー」であることを明確にしとかないと…。後書きによると元々この作者はファンタジーを書く方とのこと。どうしても小野不由美さんと比べてしまって見劣りするのは否めないです。

2015/12/30

[にせものばかり]

家やマンションを買うのは勇気いりますね（笑） 途中まではすごくおもしろかったのですが、最後にああいう方面の話になってしまったのが少し残念でした。

2014/03/13