ちくま新書<br> 世界史をつくった海賊

個数:1
紙書籍版価格
¥968
  • 電子書籍
  • Reader

ちくま新書
世界史をつくった海賊

  • 著者名:竹田いさみ【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 筑摩書房(2016/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480065940

ファイル: /

内容説明

スパイス、コーヒー、紅茶、砂糖、奴隷……これら世界史キーワードの陰には、常に暴力装置としての海賊がいた。彼らは私的な略奪にとどまらず、国家へ利益を還流し、スパイとして各国情報を収集・報告し、海軍の中心となって戦争に参加するなど、覇権国家誕生の原動力になった。さらに、国際貿易・金融、多国籍企業といった現代に通じるシステムの成り立ちに深く関与していた。厄介な、ならず者集団であるいっぽう、冒険に漕ぎ出す英雄だった海賊たちの真実から、世界の歴史をとらえ直す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

44
軽い語り口で読みやすい文章なので、一気に読了した。だが内容はというと、まず冗長。繰り返しが多く上手くまとめれば3分の2にはなっただろう。また、私掠船と海賊の違い(実質的には似たようなものだが、政府の許可があるかという問題)を捨象、しかも私掠船がイギリスだけのような書き方があるのは頷けない。さらにいくつか疑問のつく表現、例えば16世紀イギリスの輸出品としての毛織物は、完成品でないことが書かれていない、当時イタリアという国があったかのような表記、奴隷貿易でイギリスの高価なものとの交換など、大変雑な印象。2019/10/13

ホークス

40
16世紀後半から17世紀初頭、エリザベス女王がいかに海賊を活用したかをマニアックに探究した一冊。弱小な英国は、強国スペインを相手に、海賊というジョーカーを使って生き残り勢力拡大する。大物海賊としてホーキンズやドレークが活躍し、そこにポルトガルやオランダも絡む。主産物は香辛料から銀、コーヒー、砂糖、奴隷と移り変わるが、血も涙もない闘争の果てに海賊は見限られていく。当時は喜望峰から太平洋迄の広大なエリアが「東インド」であり、東インド会社とは海賊の出張所だった。そのどん詰まりに日本があったと考えると目眩がする。2016/11/30

こも 零細企業営業

34
世界史を選択したことが無いから全くの無知状態で読んだ結果。何が紳士の国だよ。海賊を使って他国の金品を略奪してのし上がった国じゃないか。サッカー、ラグビーの試合を見てると紳士とは程遠く、荒々しく速くて力強かった印象は正に海賊だ。なんか凄く納得出来たw2020/03/11

クラムボン

22
タイトルは『世界史をつくった海賊』なのだが、その焦点となるのは、16世紀のイギリスの海賊ただ一点。具体的にはホーキンズやドレイクなどの海賊船の船長のこと。彼らは今でも英国の英雄らしい。著者がこの本を書いた動機が正にそれ。「暴力的で非道な彼らがなぜヒーローなのか?」 当時の大国スペインやポルトガルとの覇権争いの中で、弱小国イギリスが如何にのし上がったのか。是にはエリザベス1世が大スポンサーとなり国を挙げての海賊行為による経済活動があったと言う。この本では徹頭徹尾、海賊国家イギリスを強調していて少し可哀そう。2023/05/03

ルート

22
大航海時代の勉強になる。16世紀というと、500年ほど前。その頃は、スパイスやコーヒー、砂糖が貴重だった。なら豊富な国からとってきたらいいじゃない、と、イングランド、オランダ、ポルトガル、スペインなどは船を出していた。当時の船はもちろん安全性は保証されておらず、大変危険だった。しかも各国が王室の命令で公式に略奪、海賊行為をしていたというのが驚き。少し時代が違えば、こうも常識が違うのか。勉強になるなぁ。2020/12/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2077583
  • ご注意事項