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内容説明
なぜ、あなたは、だまされやすいのか?
いまの時代、マインド・コントロールは、テロリストのような見るからに危険そうな集団の専売特許ではなく、親切な顔をして、いつのまにか懐に入り込んでくる。カルト集団やブラック企業のみならず、あらゆる組織が、この技術を援用している現代、氾濫する情報の海に呑みこまれないためにはどうすればいいのか。
「本書は21世紀の必読書である。マインド・コントロールは、善用も悪用もできる。この現象の強さと弱さ、特に悪用された場合の危険について知ることが、21世紀を私たちが生き抜いていく上で不可欠だ」(佐藤優氏の推薦コメント)
単行本の刊行から4年、最新の情報を盛り込むなど、大幅に加筆して中身を刷新。
●目次
第1章 なぜ彼らはテロリストになったのか
第2章 マインド・コントロールは、なぜ可能なのか
第3章 なぜ、あなたは騙されやすいのか
第4章 無意識を操作する技術
第5章 マインド・コントロールと行動心理学
第6章 マインド・コントロールの原理と応用
第7章 マインド・コントロールを解く技術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
304
人の心を操るって怖い話だなと思った。でも誰にでも依存心はあるし、中々自分は何者にも騙されていないというのは現実問題難しいなぁ。2016/06/14
えちぜんや よーた
94
本を開くとそこら中に「テロ」とか「カルト」とか、おどろおどろしい単語が登場する。でも本当に怖い単語は、時々出る「学校」とか「会社」。同じ釜の飯も食いすぎたら、視野狭窄がおこり思考停止が発生する。先日読んだホリエ本で、今の日本の風潮として「思い込み」が強すぎると書かれていたが、その論調と重なる。かくいう自分もかつて「いい学校を出ていい会社に入る」という思い込みが強すぎた。しかしそれが全くの幻であったことに気付いたときの代償は、10年以上経っても払い切れていない。まったくもって怖い本だ。2016/12/24
マエダ
75
マインドコントロールには他人を操作するというネガティブな側面がある一方で、自分の心理状態をコントロールすることで能力を発揮したり、より高いパフォーマンスを実現したりする効用の部分もある。この二つにポイントをおいている本書、自爆テロリストの章は良かった。2018/02/16
樋口佳之
61
膨大な情報と孤立というバランスの悪さを抱えた現代人は、主体的に選択してアクセスしているはずが、いつのまにかそこに依存し、そこからの情報によって、知らないうちに思考や行動を左右されるということが、日常的な光景になろうとしている。/最近はオウムならまだしも、原理研の話とか20代30代の方さっぱりらしい。不安だな。/スリラーSF読んでいるかと思うような部分もあり怖い話。レベルとベクトルに違いはあっても、マインドは結構簡単にコントロールされてしまうものなの理解しました。2021/09/30
SOHSA
57
《購入本》日本ではオウム真理教事件を契機に一躍取り上げられることとなった「マインドコントロール」という語句は、実は私たちが理解していた以上に幅広く奥深い言葉だった。そしてそのメカニズムは普段のこの社会の中に潜在していた。それは単に一方的に行われるのではなく、送り手と受け手の双方がお互いに向かい合うベクトルの中で完成していくという読み解きは、この問題の容易ならぬ根の深さを示している。人間が社会的な生き物である以上、決してなくならない問題なのかもしれない。2017/02/14