内容説明
科学の聖域とでも言うべき医療の現場で起きた、想像を絶する異常現象。にわかには信じがたい―だが人ならざるモノの存在を肯定しなければ説明のつかぬ怪奇事件の数々を、長く医療に携わってきた著者が物語風に綴った戦慄の異色実話怪談集。これがすべて本当にあった話だというのだから、もう病院へ行くことが恐ろしくなる。生と死の交差点、病院。そこに霊が存在することを当たり前と見るか否か、それはあなた次第である。ただ、最先端科学をもってしても消せぬ何かが今日も潜んでいる、そのことだけはもはや疑いようがない。ある意味、病院そのものがひとつの巨大な病巣と言えなくもない。実話怪談コンテスト【超-1】2006年度大会で発掘された異才が、ついにデビュー。従来の「病院の怖い話」とは一線を画する重厚な大人向け怪談であることをここに宣言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
187
現役看護師さんが紹介する病院の怖い話の単著デビュー作品集ですね。著者の作品に出て来る人達は裕福ではなく何処か不幸を引き摺って生きる幸薄き不遇の方々が多く、どうしようもない運命だけど著者は温かなまなざしで見守って応援されているのだなと思えますね。『饂飩(うどん)』徳さんは日雇い仕事の口に見放され酒をくらってばかりの毎日で冬の寒空の下自販機の返金口に指を差し込んで廻り何とか510円溜めるとカップ酒を2本買い居酒屋の裏手で焼酎の五合瓶を手に入れ歩道橋の橋桁に背を向けてチビチビと呑む内に迂闊にも眠り込んでしまう。2021/02/06
ネムコ
37
とても読みごたえがあった。特に「回廊」は今よりちょっと前の時代を生きた、一人の男の人生を思わせる佳作だった。昔の炭鉱労働者の話「刺青」も良かった。うん、実話怪談の新しいジャンルって感じ。監修の加藤氏が惚れ込んだのもわかる。2017/12/15
まあちゃん
26
最近好きなジャンル・・・事実怪談。めっちゃ面白かった。目を殴られて見えるようになった異形の存在、下半身が乳房のついた牛で長い髪に一つ目の生き物。友達に取り憑いたそれを祓う。別の話では歩き続ける二人の老人が見ていた丸いメロンみたいな形の生き物、そいつが脅す。「歩け、わたしを死ぬほど行商で歩かせたのを忘れるな」と言って。夢の中の八角様という美しい巫女。現実の世界に現れ警告をする。そういう見えない存在は、一体なんなのだろうか。事実怪談だから事実?とても不思議。息子に読ませたら「そんな訳ないしょ」とつれない。2015/12/13
うさっち
24
医療施設や炭鉱がメインの実話系怪談。幽霊だけでなく得体の知れない何かなどゾクゾクする。「ビニールグローブ」、「表と裏」が好き。2016/05/28
ゆみきーにゃ
22
《購入》嫌~な感じが全編にあったけど表と裏はゾクゾク感MAX!2013/11/08
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