ミステリ・フロンティア<br> ブラッド・アンド・チョコレート

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ミステリ・フロンティア
ブラッド・アンド・チョコレート

  • 著者名:菅原和也【著】
  • 価格 ¥1,731(本体¥1,574)
  • 東京創元社(2016/04発売)
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  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488017910

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内容説明

日々をだらだらと過ごす、19歳のフリーターのぼく。ある日ぼくは、フリージャーナリストである、従兄のダイ兄ちゃんに呼び出される。《知性の窓》という怪しげな能力研究団体の取材に、協力してほしいというのだ。なぜなら、主宰者の娘であり、「生きた奇跡」として団体のシンボルに祭り上げられているのは、ぼくの幼馴染である未来だったからだ。後日、ぼくたちは人里離れた山奥にある、団体の研究所への潜入に成功。いわくありげな研究員や数々の自称能力者たちと出会い、未来とも再会する。しかし、研究所内の密室で、首を切断された死体が発見され……。横溝正史ミステリ大賞作家が描く、鋭利な青春本格ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だんじろー

50
文字通り“探偵ごっこ”のレベルだったなあ。真相含め、語り手の披露した推理も正直お粗末だし、人物設定も深みがなくまるでロールプレイングゲームを体験しているかのよう。いくら警察の介入ができない設定とはいえ、関係者の行動に統一感がなく、ご都合主義が幅を利かせてしまっている。例えば、2度目の現場訪問の意味は?(告発にしては無防備過ぎ) 作品における、未来の思惑は?(行動が支離滅裂) 雨宮のカリスマ性は?(見た目だけ?) 等など。筆者はまだ若い方なので、ぜひ客観的な視点での丹念な推敲を望む。2016/06/28

周到&執拗

33
三流ジャーナリストのいとこにそそのかされ、怪しげな超能力研究施設に潜入したぼく。そのトップに立つ超能力者は幼なじみの未来だった…。イカサマを暴き合う某ギャンブル漫画のような序盤、黄金期英米本格を思わせる中盤、多重解決からの残酷絵となる終盤と、なかなかに熱のこもった長編。ただ周到なプランというよりは、執拗に落としどころを探していく真相当てスリラーといったところ(ただし騒霊ネタは周到)。 拭き掃除しやすい〇〇ット〇〇は絶対ニセの手掛かりだろうと思ったが、素直に手掛かりだったw。2016/04/25

geshi

31
青春ミステリというよりはタイトノベル系ミステリに近く、あまり自分の好みではなかった。「ぼく」が何を考えているのか分かりにくいのは仕方ないとは言え痛切さを訴えて来ず、チョコレートのようにビターさはあっても甘い。容疑者達が自らの信ずる所に基づき推理を行って混沌とする所や、普通ならありえない大仕掛けをアンフェアに見せない布石など良い部分もある。嘘に飲み込まれていくラストも「自分でついた嘘に自分が騙される」というキーワードとうまく繋がる。他作品で見た事あるものばかりで、鮮烈なテイストが何か一つでも欲しかった。2017/06/24

あっちゃん

25
以前読んだ受賞作と趣が違う?一般受けするラノベ的になったのかしら?と思ったら、やっぱり、ダーク(笑)ミステリフロンティアだからって譲る気無しの我が道を行くタイプの展開に、大物感が(  ̄▽ ̄)まだ若々しい作品!2016/07/23

もち

25
「血が必要だったのだ。と、ぼくは正直に答えた。」◆ぼくの血は、チョコレートのように甘いらしい。そう教えてくれたのは、宗教団体に祀り上げられている、好血症の幼馴染。山奥の研究所で彼女と再会した矢先、事件が発生する。密室。一面の赤。首斬り――■結末に、驚いた。甘い血が滴り落ちる、どうしようもない嘘と罰。突き詰められた歪さは、美しさと何ら変わらないのか。例え、そうだとしたって。これを青春の物語だと、祝福の物語だと、言い切る覚悟に打ちのめされた。2016/04/22

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