新潮文庫<br> ゴリオ爺さん

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新潮文庫
ゴリオ爺さん

  • 著者名:バルザック【著】/平岡篤頼【訳】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 新潮社(2016/04発売)
  • 夏休みは読書三昧!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~7/21)
  • ポイント 175pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784102005057

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内容説明

華やかなパリ社交界に暮す二人の娘に全財産を注ぎこみ屋根裏部屋で窮死するゴリオ爺さん。娘ゆえの自己犠牲に破滅する父親の悲劇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

436
ゴリオの2人の娘に対する溺愛は、悲劇的ではあるものの、けっして崇高ではあり得ない。なぜなら、それがきわめて個的なものであり、もうほとんど欲望と等価であるからだ。この巨大な世界を内包する小説の中で、それはプロットの中核を成すものの、けっしてすべてではない。むしろ19世紀前半の復古王政の時代と、オスマンによる大改造以前の混沌としたパリこそが主題を背負うかのようだ。新興のブルジョア階級たるゴリオが2人の娘を貴族に嫁がせる。そのこともまた時代の象徴であるかのようだ。階級を超えて行こうとするウジェーヌの存在も⇒ 2018/08/12

のっち♬

160
子煩悩なゴリオ爺さん、脱獄囚ヴォートラン、法学生ラスティニャックの3人の生き様が絡み合って話は進行する。それぞれ思惑を抱えて利用しあうストーリー展開だけでも魅力的。うぶな学生の目を通して社交界の欺瞞や堕落をまざまざと暴いており、金と女を出世の道具として追求する様には著者の経験が反映されているようだ。パリがラスティニャックを変貌させていく様はゴリオの転落と共に読みどころの一つだろう。ヴォートランが現実を突きつけて計画に誘惑する台詞もなかなかの迫力。不安定な社会の歪みを家族関係に焦点を置いて描き出した代表作。2017/09/24

青乃108号

158
学生時代、尊敬していた友人がこの作品を絶賛していたので。数十年後になったがようやく読む事が出来た。学生時代に読んだ友人は法学生ラスティニャックの立場で読んだ事だろう。俺はと言えばゴリオ爺さんの年齢に近くなってしまったのでどうしても爺さん目線で読んでしまう。この長大な作品には人間というものの総てが詰まっている。そしてその人間の作り出す社会というものの総てさえも。若い人達に言いたい、この本を読んでおきなさいと。時間をかけてゆっくり読み解きなさいと。俺はそうする事が出来なかったから。2022/09/21

ケイ

129
なにが「父性キリスト」だ。キリストは赦しを請うものには赦しを与えたが、決して甘やかせ放題にはしなかった。最優先が娘であれば、彼女らに不都合な事は敵として判断してしまう。だから、ゴリオは純粋とは言えない。勿論、不幸で憐れむべき男だが、その不幸も困窮も死もすべて自分でまねいたものなのだ。彼の娘らは、自分の欲望を優先して父への思いやりに欠けるが、決して非人間的とまでは言えまい。一番恥ずべき人間は、私にとってはヴォケー夫人だ。ゴリオの弔いをした学生二人の心があるから、絶望より希望が残ると思った。2015/11/28

mukimi

126
古典でしか味わえない豪奢なレトリックにうっとりしながら少しずつ味わう読書をしていたら、急ブレーキ急発進の急展開に引きずり込まれて貪るように読了。ただでさえ多い登場人物達の内部で渦巻く多面的で不安定な心理描写は圧巻で、誰にも共感できないながら誰しもに自分に似たものも感じる倒錯感。かのドストエフスキーも感銘を受けたという本書、登場人物数千人使い回しの巨大社会絵巻「人間喜劇」の中の一編であったという解説に衝撃を受けた。1人の人間の頭の中に広がる宇宙の計り知れなさに胸が熱くなる。わずか一編に触れただけでも。2022/10/09

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