内容説明
アイアムアヒーロー映画化記念豪華小説集。
大人気コミックス『アイアムアヒーロー』の映画化を記念して、朝井リョウ、中山七里、藤野可織、下村敦史、葉真中顕、佐藤友哉・島本理生という豪華執筆陣によるアンソロジー小説集を刊行。ZQNが日本文学界に感染拡大。迫り来る恐怖にあなたは耐えられますか・・・?
(内容)
ZQN前の世界、比呂美の幸せだったころの物語(朝井リョウ)
ZQN細胞を研究している機関で起こった衝撃(中山七里)
陸上部に所属する女子中学生たちに迫り来る恐怖(藤野可織)
ZQNに効くワクチンがあるという噂。鈴木英雄が行動を起こす(下村敦史)
将棋の最高峰「名人戦」。戦いを制するのはいったい・・・・?(葉真中顕)
男性目線と女性目線が見事に交錯。息をもつかせぬ合作小説。(佐藤友哉・島本理生)
日本の小説界を代表する作家達が描く「アイアムアヒーロー」の世界。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆかーん
54
ゾンビ漫画の小説アンソロジー。ゾンビとは知らずに読んだので、逆に新鮮な気持ちで読み進められました。朝井リョウさんの作品目当てだったのですが、どの作品もとても面白く満足な一冊でした。特に中山七里さんの『ZQN再生』と葉真中顕さんの『GAME is OVER』が良かったです。系統は違いますが、それぞれの世界でのゾンビの姿が実に面白いです。特に最後のオチが最高でした!そして、どの作品にも共通するのは、引きこもっていれば、ゾンビに襲われずに生き延びられるということ。やっぱりお家にいるのが一番安全ですね(笑)2016/08/19
さっこ
48
映画化を記念したアンソロジー。漫画原作も読んだことなかったですが、この作品でアイアムヒーローの世界観を存分に楽しむことが出来ました。朝井さんのヒリヒリする感じもとても良かったです。特に葉真中さんの将棋をモチーフにした作品が切なくて良かったです。2019/11/30
あも
45
執筆陣が豪華。原作中の空白期間の話に、前日譚や世界観を同一とした別の場所での話とバラエティ豊か。各著者の特徴が出ており大変面白かった。比呂美の前日譚を描く朝井リョウの青春時代特有の瑞々しい煌めきと棘の痛みの描写が秀逸過ぎる。中山氏の話はイイ意味で底意地悪さが滲み出ている。ハマちゃんはゾンビに将棋を絡めたところが上手い。唯一初読みの下村氏は割と普通で、ノベライズのお手本的な一編。藤野さんは本人の短編集に入っててもおかしくないぐらいマッチしており、島本・佐藤両氏の競作は締めくくりにふさわしい寂寥感のある良作。2017/04/25
こっち
38
映画を観てから、原作を一気読みし、こちらへ。お目当ては下村敦史さんでした。原作をベースにして各作家さんがしっかり遊んでいて、かなり楽しめます。朝井リョウさんは何気無い日常の描写が素晴らしく、葉真中顕さんの崩壊していく世界に将棋をブッ込む意外性と切なくもカッコいいストーリー運びにノックアウト。お二人とも未読作家さんなので読んでみたいと思います。中山七里さんのST○P細胞問題を彷彿とさせる内容には笑ってしまいました。満足度高し!2016/06/01
★YUKA★
33
漫画のスピンオフの様な感じでした。作家陣がとても豪華ですね!中山七里さんの『ZQN再生』が一番好みでした☆面白かった~(*´ω`*)2017/02/27