角川文庫<br> 和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人

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角川文庫
和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人

  • 著者名:安田峰俊【著者】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • KADOKAWA(2016/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041041253

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内容説明

「日本人であること」を過剰に意識してしまう場、“中国”。そこで暮らすことを選んだ日本人=和僑。嫌われている国をわざわざ選んだ者達の目に映る、日本と中国とは──。異色の人物たちを追った出色ルポ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

piro

23
様々な事情で中国に暮らす日本人「和僑」の話。マクロ的な観点での分析や大きなトレンドにはあまり触れられておらず、ごく特殊な人々の生態をネタ的に記した一冊でした。それなりに興味深い点もありますが、全体的には行き当たりばったりな感が否めない、週刊誌やネットの記事レベルの内容。とは言え和僑たちの生態を通じ、今の中国の実態を垣間見る事ができた様には思います。国家レベルでは色々とヤバそうな国ですが、末端の民衆レベルでは前近代的な面も多々ある不思議な国です。2019/12/03

小鈴

18
出産前に単行本を見て読みたいと思いつつ忘れていたら文庫化した。ありがたいことだ。直後の感想としては、2012年刊行なのに既に懐かしさの漂う中国。文庫本あとがきにあるように胡錦濤から習近平へと替わった影響は大きいと感じた。それぞれのエピソードは興味深いのだけれど何か物足りない。違う景色を描けそうなのに、この程度で終わらせてもったいないという感じがする。著者は普通感覚を保っている良さもあるのだが、悪く言うとフツー過ぎてつまらない。素材を料理しきれていない感じが募る。新刊を購入するかは迷うところ。2016/05/11

Katsuto Yoshinaga

12
「雲南省の独裁体制下の農村生活を選んだ青年」「中国に限らずいろんな国へ出稼ぎに赴く熟女風俗嬢」「金嬉老と同じ刑務所にいた上海の日系暴力団組長」「スタンレー・ホーを目指す青年実業家」のルポは実に面白く興味をそそられ、「駐在員たちの日本社会」「日中友好協会」に関するルポは実にシリアスで考えさせられる。為替差益の関係で、生活となると金を持ち込めば何とかなるが、この政権下での暮らしってどうなんだろう、稼ぎとなるとビジネスチャンスは多そうだが為替差益で辛いのでは、と単純に思っていた。(コメに続く)2020/08/24

midnightbluesky

9
著者が、途中変なノスタルジアにふけるところはいかがなものかと思った。そういう抒情的なものはいらないような…。徹底的に中国の底なし感をルポしてほしかった。2016/05/01

lily

8
海を渡る日本人に対し与えられた造語「和僑」。対する華僑は異国の地でしたたかに生き富を築いていくイメージだが、 著者が取り上げた和僑は2ちゃんねらーに風俗嬢にヤクザと ユニークな面々。特にマカオの風俗で働く女性は安全な環境でニューリッチを相手にするという状況を楽しいとあっけらかんに笑い、一昔前の「からゆきさん」の感覚はほとんどない。人口14億を優に超えるこの国にはビジネスチャンスが山ほどあり、様々な思いを受け止める器のある国ということなのだろう。楡周平の小説『和僑』も読んでみたい。2020/09/10

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