内容説明
僕の名前は羽沢雛太。中学三年生の時に一迅社文庫大賞を受賞し、今ではラノベ作家と学生、二足の草鞋を履く高校生。そんなある日、僕の担当編集さんが変わると連絡が届き、やってきた新担当は僕と同じ、高校一年生の美少女、片桐文香だった。新担当との息の合わない二人三脚で文香を振り回してしまい何度も泣かせししまう自分に自己嫌悪。僕ってそんなに酷い作家だったのか……。さらに、次の新作のイラスト担当まで同じ学校の天才イラストレイターと判明して新たな事件が……。作家どころか編集者視点も入れてしまった、初のライトノベル業界総合コメディついに登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
光坂雛菊
2
すらすら読めた。字がびっしりだなーとは思ったが何故か読みやすかった。誤字脱字が多いかな? 色々共感できるところがあったり役立つ豆知識などがありました。ラノベを書いてみたい人は是非…2014/03/03
菊地
2
「現役ラノベ作家」について描くには主人公がデビューしてないと始まらず、ヒロイン視点で「ラノベ編集」を語るには現役編集者でなければならならず、「ラノベのイラストレーター」を描くには画力がプロレベルじゃないと始まらず。それを全て「高校生」でやろうとしたせいで、全体的にご都合主義的なところが目立ってしまったんだろうね。年齢が年齢だから「努力」してプロになったというよりも、才能による一点突破に見えてしまう。まあ「ワナビが作家になる」という話でもないから、そういう部分は突っ込む所でもないかな。業界ネタは嫌いじゃない2009/10/11
栄養物
1
食べ物にこだわるラノベは思ったより多い。しかし、飲み物にこだわったラノベは見かけたことが無い。この作品は、飲み物にこだわる珍しいラノベである。執筆中や移動中、旅館においても、登場人物らはなぜか飲み物を要求し、気にかけている。しかも、「コーラ」などのあいまいな指し方ではなく、「ペプシNEX」などと固有名を挙げるほどの徹底ぶり。これは一体なんなんだろうか?2012/09/07
秋山真琴
1
ライトノベルそれ自体をテーマとした作品。主人公が新人作家なだけあって、編集や作家からの視点でライトノベル業界を描き出しているのは、興味深かったように思う。文章も丁寧で、細部の作りこみも緻密。でも、どうしてだろうか、振り返ってみるとえらくバランスが悪く、まとまりに欠けるように思えたのは。2010/02/06
鏡
1
今流行のラノベ作家もの。ライトノベルに対してのアプローチは、一番面白かった。とても批評的な作品。物語が信頼、信用出来ない今、作家性をいかに売れるようにサポートしていくのかが重要なのだろう。伏線がかなり多いと思うのだが、続きはあるの? 主人公の作品がコケたらリアルで面白いと思うのだが。2009/12/22