- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
三代将軍家光以降、鎖国政策をとってからは、18世紀後半まで異国からの脅威は日本になかったと思われているかもしれません。が実際はさにあらず。鎖国時代にも、通商を求める葡国や英国船の来航があったのです。全国的に沿岸警備体制は維持され、とくに長崎は軍事力を背景とした防衛システムがありました。実は江戸時代を通じて、異国船問題は幕府レベルの重要な問題でありつづけたのです。幕府の国防を史資料で解き明かします。
目次
プロローグ
第一章 異国船来航への備え
第二章 異国船問題と幕府外交姿勢の硬直化
第三章 新たな異国船問題と幕府の論理
第四章 日本を取り巻く環境の変化と幕府対外政策
第五章 危機意識の高まりと有事対応の変化
エピローグ
註
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
124
江戸時代を語る際には泰平三百年と枕詞が付くが、実際は外国船の侵入が繰り返された。その度に幕府や長崎奉行、関係大名らは対策に追われたが、明確な対外戦略を持たなかったため常にその場しのぎの弥縫策に終始した。外国との関係を断ったため情報がなく、鎖国令が祖法化されて柔軟な対応ができず、有事対応を予測して海軍を整備する意欲も能力もないのだから。こんな幕府の体たらくを反面教師にした明治政府は外交・軍事両面の強化に奔走したが、逆に巨大化した軍隊が暴走する結果を招いた。こうした過去の失敗を、現代日本外交は学んでいるのか。2025/01/20
ぼのまり
4
「自国は鎖国中である」と宣言すれば鎖国という状態を維持できるわけではなく、南蛮船、唐船、ロシア船などの来航に、繊細かつ臨機応変な対応があってこそ維持できたことがわかる。外交スタンスとして学ぶべきところが多いのではないだろうか?2013/04/16
MUNEKAZ
3
家光から家斉までの江戸幕府の国防政策についての本。「長崎」目線での話が多いので、幕閣の動きや他国の動向が見えずらいのが難点。ただ「鎖国」イメージとは裏腹に、常に他国との緊張関係が存在したことや、幕府もそれに合わせて(効果があるか無いかは別にして)柔軟に対応を変えてきたことが知れたのは良かった。同時期のオスマン帝国や清朝の西欧との向き合い方と比べると、相手の武力を認めて強硬路線を変更できたのは大きいと思う。2017/01/30
たぬき
2
太平の眠り というのも ちょっとした 間違い2014/03/18
kozawa
2
二昔前の中学歴史観レベルでいうと、鎖国→なにもなし→ペリーな所、ペリー以前のロシア等接近も少しは話が出るようになったが、本書は更に、「鎖国」で欧州船来訪がばたっと止まったわけでもなく、南蛮打ち払い等の施策が幕府と藩と等がいつどう動いてどう成り立ってその後もぽつぽつ来航したのはどうなって、ロシアの東進による登場その他ペリー以前につながってあたりまで、といった所をみていく。 2013/03/17




