内容説明
プロ野球日本シリーズと、MLBのワールドシリーズ両方でMVPを獲得した唯一の選手、松井秀喜。
これまで出会った素晴らしき野球人への思い、みずからの野球論を率直に語った。
恩師・長嶋茂雄とのエピソード、落合博満から受けた大きな影響、唯一のライバル高橋由伸への思い、イチローとの思い出、ヤンキースで出会ったジーター、リベラなどの選手論。指導者論、好投手の攻略法、スランプの脱出法などが明かされる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかやん
14
メジャーリーグのポストシーズンが熱いので手に取る。「教えられ上手」という言葉が響く。擬音語を操る独特のミスターの言葉も松井さんはわかりにくいと思ったことはなく、意図することはすぐにわかったそう。両者が相手の視点でものをみる視点が不可欠。その理想形として、電話で呼び出し松井秀喜に同化し一緒にバットを振る。ミスターとの時間をそう振り返る。また、当時レイズ監督で現カブスのマドン監督のエピソードは今が旬。メンバー表の余白に哲学者の名言などを毎日書き、監督室でロックを聞きワインを嗜む。彼についてもっと知りたい。2016/10/14
よっしー
9
★3 松井は人間性も大変優れているな。早くユニフォームを着てほしな。2017/06/21
しゃんしゃん
9
2003年3月31日、長男が生まれた。この日、大リーグNYヤンキースにデビューしたのが松井秀樹だ。10年間、超一流の選手として輝かしい記録と名声を刻む。けれどそのことよりも松井選手の「野球道」とも言える生き方、野球への取り組み方が示される。その姿は自然体。りきみ、気負いは感じられない。ただただファンが喜ぶため、チームの勝利に貢献するため道を極める努力を怠らない。一喜一憂しない。彼こそジェントルマンだと言えるだろう。道は違っても平凡でも、我が家のふたりの息子たちが目標にしてほしいと思わずにいられない。2016/09/10
つば九郎
4
甲子園を目指していた自分にとって、松井さんの忘れられない言葉。『甲子園の初打席はプロ野球、大リーグのどの打席よりも足が震えた』自分自身甲子園に行けなかったが、あの松井さんですら最もしびれる場所だと言っていることが嬉しかった。本書やテレビを通じて、松井秀喜という人間を詳しく知ったが、責任感が強く、努力の人であり、その努力が幸運を引き寄せているんだと思う。自分にできることをしっかりやっていきたいと思った。2016/09/26
spike
3
松井の性格がよく現れている、真摯で誠実な語り口。揺るぎなさと知性。改めてすごい選手だったと思う。あの2002年秋の大リーグ挑戦の時の全く晴れやかな顔をせず決意を語った記者会見を見て、自分も大きな決断をしたことを思い出す。2020/02/07