内容説明
藤倉リザはこの世界でたった一人の“魔法使い”
僕は彼女を――不幸にする。
「どうやってその字を読んだの? この世界の文字じゃないのに」
ある日高校生の東圭輔は、校内で有名な不良娘、藤倉リザの前でうっかり異世界の文字を読んでしまう。
リザは誰もが美少女と認めるが、跳ねっ返りで友達がいない孤高の存在。
そして自称“あちら側の世界”の魔法使い……の孫娘。
“あちら側の世界”に憧れる彼女は、祖母の遺産を紐解き世界を渡る手伝いをしろと付きまとうが――。
「幽霊少女がユニコーンの角を盗んだに違いないわ。あなたも手伝いなさい!」
嘘吐き少年と不良少女が織りなす、学園ミステリックファンタジー。
GA文庫大賞≪奨励賞≫受賞作。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
51
異界で魔法使いだった祖母に憧れる女子高生リザと、どんな文字でも読解できる異能を持つ少年圭輔の出会いから始まる物語。引っかかる部分もありましたが、トータルで考えると中々面白かったと思います。キャラクター、展開ともに新人さんとしては非常に良く出来ていたし、用意されていた結末も意外性があったりしたので楽しく読む事が出来ました。ハッピーエンドとは言い切れないけど、この作品に相応しい結末だったと思う。竹岡さんのイラストがある事で、物語の雰囲気が更に魅力的に映るのも良いですね。次回作が出たら読もうかな。2016/04/18
Yobata
40
問題児とされる園芸部の藤倉リザが栽培してる植物の調査を命じられた東圭輔。彼女が育てていたのはなんとマンドラゴラで圭輔は魔法で書かれた文字を読み解いてしまい、リザに付きまとわれることに。魔法世界への扉を作ることを協力させられた圭輔は…。7回GA大賞作,学園ミステリファンタジー。主人公の圭輔にリザが両方ともクール冷静なので、会話など淡々と進んでいるように見えて、祖母や自動人形などのファンタジーを加えたミステリが最後にしっかり集約し,生徒会長の奇行などコメディ部分もあり、しっかり構成が出来てた話だったね。→2016/05/01
よっち
40
異界で魔法使いだった祖母に憧れる女子高生リザと、どんな文字でも読解できる異能を持つ圭輔が出会い、異界に渡る方法を模索する彼女を手伝うことになる物語。お転婆だけれどどこか憎めない性格のリザに圭輔が振り回される構図に変化をもたらした、学校に出没する祖母のペンダントを持つ謎の少女の存在。リザを不幸にすると言われた圭輔と二人で切り開いた異界への扉。運命によって導かれたその顛末は意外なものでしたが、でもきっとこれで良かったんだよねと思える満足感がありました。竹岡美穂さんのイラストも雰囲気によく合っていたと思います。2016/04/14
ナカショー
28
言語と認識できればどんな言語も読めてしまう主人公圭輔が、異世界の魔法使いの孫娘のリザと出会いリザが異世界に渡れるよう協力する話。キャラクターもたってたし概ね満足なんですけど、最後の1歩手前のオチが何かもう少し他にあったのではないかと思ってしまって何となく釈然としないまま読み終わってしまいました。他は面白かったのでそこだけが残念です。何はともあれ面白かったのには変わらないのでこの作者さんの次回作も楽しみです。2016/10/17
水無月冬弥
25
#ラノベ 青春ものな話? 一読すると綺麗な話なんだけど、よく読むとどう考えても主人公が血も涙もない話だよなあ(笑) ただ思ったより主人公が普通?だったのと、それぞれのキャラの感情のベクトルがちぐはぐなのがちょっと気になる。でも、これ巻を重ねると面白くなりそうな話だよなあ。綺麗にまとまっているけど。 2016/05/09