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内容説明
最新装備の精鋭部隊がなぜ、寄せ集めのイラクのアルカイダに苦戦したのか?不確実性の高い環境のなかで、勝ち残る組織の条件とは?
著者が率いる特任部隊は確かにイラクで苦戦したが、それは敵が一流の組織であるため力が及ばなかったからではない。イラクのアルカイダは強くて柔軟性がありへこたれないが、たいてい訓練不足で装備も貧弱だった。彼らの強さと能力は、たまたま運よく21世紀的なファクターの相乗効果によって強化されたにすぎない。これはシリコンバレーの起業家のなかに、アイデアや製品の秀逸さよりも、タイミングがよかったというだけで桁はずれに儲けた者がいるのとよく似ている。こうしたファクターはイラクや戦争時に限ったことではなく、我々の日常の暮らしや組織のあり方にも関係してくる。これらのファクターを理解して適応していくことは必要不可欠であり、それが数年後の成否を分ける。本書は、こうしたファクターを理解するためのレンズを提供し、企業をはじめとする組織が新たな適応の必要性に迫られたとき、それにいかにアプローチしていくかの要諦をまとめたものである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
81
2003年、米国の統合特殊部隊はイラクで従来型の大規模な軍事展開を行ったが、敏捷な動きをする小武装集団に翻弄された。当時の軍司令官が戦場での経験を基に、複雑化する現代で最も大切なものは「レジリエンス(復元力)=あるシステムが混乱を吸収し、なお基礎的な機能と構造を保持する能力」であることを説く。◆1世紀に渡って、マネジメントの焦点は効率の追求であったが、この効率性の基盤は予測にある。つまり、予測可能な将来においてのみ成り立つものであり、複雑化して予測ができない昨今において無意味なものとなった。2020/02/09
イノベーター
6
中身にはメッチャ共感。 だけど、読むほどではない。2016/05/15
めいけふ
3
これが事実であれば今後、外人傭兵部隊のあり方は大きく変わらざるを得ないのではないだろうか。傭兵部隊に経費をかけている国は多い。この考えが進むと「傭兵の募集、使用、資金供与及び訓練を禁止する条約」にアメリカも積極的になるかもしれない。2016/11/16
Supopovich
2
物作りと戦闘の為のチームメイキングは異なる。戦勝を獲得するためには、どの様なチームメイキングをすれば良かったかという事が著者のイラクのアルカイダとの戦闘記録を通じて記載されている。 ミッションコマンドは大切なのだが、ただ制約を無くすだけでは危険な事が再認識出来た。また、組織間の無駄な壁を取り払い、風通しの良い気風を醸成することが肝要である。2023/08/31
のぞみ
2
情報の速度が上がるに従って複雑性も増している。 その中で取るべき意思決定とは。チェスよりも菜園。 チームの構成、メンタリティの変更などまで手を入れていかないと。2016/11/01