内容説明
円と円を組み合わせて顔を描くヒトの子どもvsそれができないチンパンジー.DNAの違いわずか1.2%の両者の比較から面白いことがわかってきた.ヒトとは何か? 旧石器時代の洞窟壁画を訪ね,想像と創造をキーワードに脳の機能や言語の獲得から考察する.芸術と科学の行き来を楽しみながら考えよう.【資料図満載,カラー口絵1丁】
目次
目 次
プロローグ 洞窟壁画を訪れる
1 描く心の起源を探る旅の出発点
クロマニョン人たちの絵筆/ヒトが絵を描き始めたころ/個体発生と系統発生の二つの視点
2 ヒトの子どもとチンパンジー
なぐり描きから表象へ/チンパンジーに絵筆/表象は描かない/シンボルを学習し、描かれた表象を理解するチンパンジー/チンパンジーはなぜ表象を描かないのか/チンパンジーの筆さばき/画竜点睛をかく/あいまいな形に具体的なモノのイメージを見立てて描く/洞窟壁画につながる
3 「ない」ものをイメージする力
石器製作や狩猟技術で磨かれた「イメージする力」/言語の獲得とイメージ/チンパンジーの子どもは、ヒトより記憶力がいい?/チンパンジーたちのモノの見方/木を見て森を見るヒト/動作を介した想像力/今を生きるチンパンジー/記号的な絵と写実的な絵/さかさまに描く子/さかさネコ耳図形に描く/見たモノでなく、知っているモノを描く
4 なぜ描くのか
ヒトはなぜ描くのか/描くことが「おもしろい」?/身体的な探索と内的なルール/イメージを外化するおもしろさ/イメージを共有する喜び/イメージと神話
5 想像する芸術
世界の見え方が変わる/概念を拡張するアート/概念をくつがえすアート/概念を拒絶するアート/想像から創造へ
エピローグ 芸術と科学の間で
謝辞
参考文献
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