残念な警察官~内部の視点で読み解く組織の失敗学~

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残念な警察官~内部の視点で読み解く組織の失敗学~

  • 著者名:古野まほろ
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 光文社(2016/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334039103

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内容説明

深刻な警察不祥事はなぜ起こるのか? 一部の不適格者がいるだけ? それとも組織そのものに問題がある?――元警察官僚の作家が読み解く、日本警察史に名を遺した「四大不祥事」。単なる批判や擁護ではない分析から見えてくるものは何か? 誰も語れなかった日本警察論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

39
元警察庁キャリアでもありミステリー作家でもある著者による著名な警察不祥事事件の分析。以前読んで印象的だった清水潔氏の著作「桶川ストーカー殺人事件」の事件も取り上げられているが、窓口となった刑事2課長が鑑識出身で、この手の捜査に不慣れで組織として機能不全を起こしていたという驚愕の事実が明らかにされている等、内部に詳しい方でなければ書けない事実が目白押しでびっくり。同時に市民を助ける警察・安全関係総合商社の第一線現場の過酷さも良く解る内容。2020/08/29

おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず

23
腐ったミカンの腐った果樹園管理者がいる。2016/10/21

緋莢

18
被害届をまともに取り合わず、ついには殺人事件にまで発展した「桶川事件」、覚せい剤使用の隠蔽など「不祥事のデパート」と呼ばれた神奈川県警 9年間の監禁が発覚後も、トップは現場に戻らず、雪見酒や麻雀接待を行った「新潟事件」、両親からの再三の要請をはねつけ、殺人を防げなかった「石橋事件」・・・警察不祥事はなぜ起きるのか?一部の不適格者のせいなのか?それとも組織そのものに問題があるのか?日本警察史に残る「四大不祥事」を、元警察官僚のミステリー作家が読み解く。2016/06/04

鳩羽

16
警察の四大不祥事ともいうべき事件を、元警察官という内部の視点と、今現在の市民としての問題意識の両方から振り返る。起こってしまった不祥事の原因が「腐ったミカン」だった個人にあるのか、それとも「腐った果樹園」だった組織にあるのかを見直していき、決して著者は警察の肩を持っているわけではないのだが、健康なミカンを腐らせる果樹園、そして果樹園を腐らせるのは……というところまで最終的に視野に入ってくるような本だった。潜在的な業務が潜在的でなくなるのは、問題が起こった時だけなのかもしれない。2016/04/13

霧島

14
10月は新書強化月間。1冊目は取り敢えず比較的身近な内容の本を、ということでミステリの方で馴染みのあるこの作者の本をチョイス。警察の不祥事なんてもはやドラマの中でさえ使い古されたネタだけど、この本ではそういった不祥事の中でもとりわけ重大な四つの歴史的不祥事を取り上げ、元警察官の視点を取り入れながら、何故このような不祥事が起きたのかが丁寧かつ分かりやすく分析されている。この本で非難されているのは警察だが、こういった不祥事の種は多分他の組織においても充分存在し得るもの。安易で姑息な考えには陥りたくないものだ。2016/10/01

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