講談社文庫<br> 嶽神列伝 逆渡り

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講談社文庫
嶽神列伝 逆渡り

  • 著者名:長谷川卓【著】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 講談社(2016/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062933421

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内容説明

あの山桜の下で妻の墓を守りながら最期の時を迎えよう。構ってやれなかった償いとして――。武田・上杉が熾烈な戦いを繰り広げる上信越。<老渡り>月草は殺戮の山野に独り、妻との約束の地へ向かう。待ち受けるのは思いがけない善意と信じ難い我欲。大人気「嶽神」シリーズ中、屈指の感動作。『逆渡り』改題。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jima

24
月草が主人公。9章。これまでのような戦闘ではなく、人生との闘い。耳千切れの山犬との闘い、大火傷を負った村長の孫の話、姥捨て、どれも人生とはを考えさせる内容だった。「今日を生き、明日を生きるためには、今日まで歩いてきた道は正しかったのだ、と思うしかない」と。2016/09/15

アオヤマ君

16
時代は戦国時代、信玄、謙信が覇を競いだす少し前の甲斐信濃近辺の山々。亡き妻との約束の地、若き頃共に見た山桜のもとへと向かう老いた山の民「月草」。自分の属する四三衆と離れてのひとり旅。逆わたり。たのむは自分のみ。ロマンスか?いえいえ戦いも含めての凄絶な旅、サバイバルなハードボイルド。途中読みながら歯をくいしばる場面も何度か。姥捨のあたりは見てきたのかなリアル。生死は紙一重、生々しい描写。出会えて良かった名作。巻末の数行は特に滲み入る。2023/02/09

キリン

14
とても読みやすく、感動的な内容でした。2018/02/26

かずお

14
★★★★★ 生き抜くために客観的に考える事を忘れない月草が、たまに見せる人間臭さがたまらない。 順番が逆になっているかもしれないが、次に読む無坂も楽しみ。 この作者の作品は、悲惨な場面がたくさんあるのに読後感が爽やかなので、おすすめ。2017/01/08

屋根裏部屋のふくろう🦉

12
逆渡りは誰にも迷惑をかけずに死へと向かう旅路なのだが、途中で様々な思いがよぎる。「今日を生き、明日を生きるためには今日まで歩いてきた道は正しかったと思う」ことで己を納得させて行くしかない。鉦を叩きながら姥捨される人が送られる。茣蓙二枚と水と握り飯を持たされて。置き去りにされる時子供の裾を掴んで泣き喚く。冬に送られてくると早く死ねるからいいのだとそんな姥捨の階回想もある。 あぁ六十歳になったら逆渡りか。還暦を迎えた小生、さしずめ現代の逆渡りをしているのかも。2018/07/02

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