NHK出版新書<br> 踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽

個数:1
紙書籍版価格
¥902
  • 電子書籍
  • Reader

NHK出版新書
踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽

  • 著者名:輪島裕介
  • 価格 ¥847(本体¥770)
  • NHK出版(2016/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140884546

ファイル: /

内容説明

座っておとなしく聴くクラシックやモダンジャズに対して、ダンサブルな流行音楽を大衆音楽と定義すると、昭和の音楽史に「リズム」という新たな視点が浮かび上がってくる。戦前戦後のジャズに始まり、昭和30年代のマンボにドドンパ、はてはピンク・レディーからユーロビートまで。ロックやフォークとも、演歌やニューミュージックとも違う、「踊る」大衆音楽の系譜を鮮やかに描いた問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

34
音楽は聴くもの……という常識を見直して、踊るものとして捉えなおすと、そこからいろいろなものが見えてくる。フォークからロック、Jポップへの流れというポピュラー音楽の歴史から、こぼれおちている音楽が確かにあると思う。よく日本人は踊れない(なかった)とか言うが、本書を読むと、それは明らかに誤りだろうし、おそらくその原因は、踊るための音楽を主流として見なかった歴史観にあるのだと思う。1960年代は、毎年のように流行のリズムが作られていった驚くべき時代だったのか。それにしても不思議なのは「ドドンパ」。2015/08/02

ホークス

17
何故かラテン寄りの「ムード歌謡」は謎のジャンルだった(〇〇マンボ等)。実は1960年代前半、マンボ、カリプソ、ツイスト、ドドンパ、ボサノバ、タムレ、スカ等出自も個性もバラバラな「ニューリズム」が怒濤の様に供給されたらしい。当然ビジネス的根拠もあるが、従来の「鑑賞する音楽」「伝統的ダンス」を一時的にせよ圧倒した。こんなムーブメントは体験した人にしか共有できないから、先輩達は黙っていたのだと勝手に納得。この本は著者の情熱が若干くどいが、それ以上の発見がある。特に40代以上の方、音楽を理屈で知りたい方にお勧め。2015/09/27

fwhd8325

17
とっても面白かった。私の体験では、ザ・タイガースの「シーサイドバンド」。このレコードにダンスステップがついており。そのステップを子供ながらまねをした記憶がある。確かに、身体が自然と動く流行歌は多く、橋幸夫もそのひとりだった。リズムで言えば、ルンバ、タンゴと知らずに聞いていたリズムがあり、今でも思い出すようにドドンパ、タムレなどの歴史も嬉しかった。それが、大人もこどもも楽しんだ流行歌。最後の流行歌は、ピンクレディーなのかもしれない。2015/06/23

たくのみ

14
ルンバとマンボは大体わかるけど、ドドンパはどんな曲だっけ? オフビート・チャチャチャが源流?アフタービートマンボ?純国産?読むほどに諸説あって、謎が謎を呼ぶ。大江健三郎、永六輔、大橋巨泉、様々な文化人が音楽文化に関わり、そして消えていく。ツイスト、ニューリズム、ボサノヴァ、タレム、サーフィン、スカ、スイム、アメリアッチなど新しいリズムが次々に押し寄せる。ちょっと専門的で読みにくいけど、ディスコサウンドとピンクレディー、ユーロビートは逆輸入されたドドンパ、というあたりは面白く読めた。2015/08/31

くさてる

14
普段、読書する時は音楽を聴かない私ですが、この本だけは手元にiPadを置いてYouTubeを使いながら読みました。歌って、踊って、恋をした、という帯文句のまま、昭和の日本でどんなリズムが愛されて踊られてきたのかが分かる内容です。自分の知っているものもあれば知らないものもありましたが、どれも楽しく、華やかで、懐かしい感じがします。しかし、その流れは現代のAKBやゴールデンボンバーにまで繋がるというのがまた楽しい。面白い一冊でした。2015/05/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9374436
  • ご注意事項