講談社文庫 神州魔風伝

著者名：佐江衆一【著】

講談社（2016/04発売）

• ISBN：9784062634342

内容説明

我、この身は果つるとも、魂魄（こんぱく）は七生までも生きながらえ魔王となりて、世の治るをみては乱を発（おこ）さしむ――源義経最期の時、炎の持仏堂に魔風のごとき7匹の天狗が舞い降りた。それから400年。天下太平の徳川治世に、兇・禍・怨・恨・謀・邪・悪・乱の八片の魔鏡が集う……。大乱の予感に息をのむ傑作長編時代小説。

目次

出羽の天狗
殺生石
美少年虹丸
土蜘蛛の奸計
魔鏡
清姫受難
初花の茶入
犬姫
駿府御分物
江戸の月
渦
魔風七人衆
日光山遷座
忠直乱行
江戸城の怪
宇都宮釣天井
上皇怨霊
幻魔大乱
魔星消えず

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[タツ フカガワ]

徳川二代将軍秀忠のころ、「世の中が平安になったら乱を起こそうぞ」という源義経の怨念を受け継いで生まれた虹之介ら魔風一統が幕府転覆を謀るという伝奇小説。しかも幕府軍が窮地に陥って……。市井ものの名作『江戸職人奇譚』のイメージが強かった著者ですが、がらりと変わった作風の本書では山風先生の「忍法八犬伝」や「魔界転生」のような趣もあって、とても楽しく読み終えました。

2019/02/20

[HAZ]

長かった割りには、ラストはちょっと拍子抜け。

2013/06/14