内容説明
なぜ人を好きになればなるほど苦しくなるの? なぜ、生きていくことは、こんなに辛いことだらけなの? 「前世」や「運命」って存在するの? ――人生のさまざまな悩みや苦しみに寂聴さんがやさしく、分かりやすく答えてくれる「読む法話」決定版! お釈迦さまの教えから、「あの世」の話、霊魂の話、そしてお墓や戒名のことまで、あなたの知らなかった仏教のエッセンスが、ぎっしりと濃縮された一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月讀命
58
仏教というと葬式仏教、金儲け主義仏教という観念で捉えがちであるが、真剣に仏教を基本から勉強しようとする人にとっては、この本は良い指南書であり参考書です。前半は仏教のついて、後半はお経についてとても解りやすく記述されている。一般のお坊さんが書いた仏教の本は大層な功徳があるかもしれないが、いけない。瀬戸内寂聴さんの本は内容は当然の事であるが、それ以上に前職が作家というだけあって、文章が素晴らしく読んで納得するものでした。『仏教とは何ぞや』という事を瀬戸内寂聴さんなりの解釈で誰にでも解るか様に書かれた著作です。2010/08/10
けやき
42
先日亡くなった瀬戸内寂聴さんの仏教入門。楽しく仏教の基本が分かりました。よい読書でした。2021/12/03
ちゃとら
29
瀬戸内晴美さんの小説は以前何冊か読んでいた。寂聴さんになってからはエッセイ集を何冊か読んだ。今回の本は仏教塾。仏教は苦しみから救われるための心の修行。でも日本の仏教が葬式仏教になったのは江戸時代の檀家制度からで、本来は生きる事をとくものである。葬儀や墓、仏壇などは、さほど重要ではないとか。戒名は生きているうちに頂くものなど、ざっくばらんにお話されているのは興味深かったです。50代で出家されたお気持ちもほんの少しだけわかった気がしました?♀️2018/05/31
Ryuya Matsumoto
10
特に信心深い方ではないけれど、仏教の考え方は素敵だなあと思うことがたくさんあります。「和顔施」って、いい言葉だなあ。2020/08/27
taikiat
6
寂聴さんの温かみのある語り口調で、仏教についてわかりやすく書かれている。読んでからはずいぶん身近なものに感じられるようになった。仏教とは、亡くなった人のため、と言うより生きてる人が生を充実させる手助けをするためのものなのだなぁと思えた。全く仏教に興味がなかった私が、感銘を受け不動明王の真言を頑張って覚えた。次は般若心経も覚えたい。そういう気にさせてくれる程よい本だった。2022/03/04