幻冬舎新書<br> バターが買えない不都合な真実

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幻冬舎新書
バターが買えない不都合な真実

  • 著者名:山下一仁【著】
  • 価格 ¥856(本体¥779)
  • 幻冬舎(2016/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344984165

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内容説明

バター不足が続いている。農林省は、その理由を原料となる生乳の生産量が落ちたうえ、多くを飲用牛乳向けに供給したせいだと説明した。だがこれはうわべの事情に過ぎない。実際は、バターをつくる過程で同時に生成される、あの【脱脂粉乳】が強い影響力を持っていた。使い道が少なくなった脱脂粉乳が、生乳の価格、酪農経営、そしてバターの生産量をも左右していたのだ。これまで外部にさらされることのなかった酪農をめぐる利益構造と、既得権益者たちの思惑。隠された暗部をえぐる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

89
「関税が高くて安い輸入バターが国内入らないから買えない」というだけの単純な話ではなさそう。結論をそうもっていってくれた方が、読者にとってはわかりやすいんだろうけど。牛乳・バターの原料となる生乳の特徴や、畜産・酪農に関する農政の歴史を知らないと事を見誤るらしい。部外者なので読むのに結構時間がかかった。2016/06/08

リキヨシオ

33
そういえば最近バターは買わない…味を思い出そうとしても思い浮かぶのはマーガリンの味ばかり…自分の中でバターの記憶が消えつつあるのが悲しい限り。店舗ではバターが不足して価格も倍近く上がった。乳牛に病気が多く発生したや酪農家の離農により乳牛が減った、という報道があったけど…市民からみればバター不足の真実は暗くてあまりに不都合。バター不足を軸に日本の農業の様々な側面が記される。酪農は他の農業と異なる特殊な構造で牛乳や乳製品は不思議な食品だと思う。日本の農政や酪農はこの先どうなるのか…期待と不安が混在する。2016/06/08

警蓮社峻譽身阿

12
2016年刊。前年のバターが棚から消えた社会現象を切り口に、日本の農政の問題を指摘する。同じ生乳から飲料用・生クリーム・バター・脱脂粉乳・チーズ・ホエイなど様々な製品に分岐するため、製品毎の需要の影響を受けて生乳は一物多価となる特性がある。自由市場では、生乳が最も需要がある製品に向けられ、需要の少ない製品が過小供給となる懸念がある(長期的には均衡する?)ため、規制により政府が需給を調整している。しかし酪農や畜産も含めた日本の農業の過剰な保護政策により歪められている。2023/01/10

Humbaba

11
いくら自分たちが努力していたとしても、環境の変化によって利益が得られなくなってしまう。それは辛いことだが商売を営んでいれば充分に起こりえるリスクである。その変化に対して個人で訴えても相手にしてもらないが、業界が一体になって訴えれば票田になるということで政治家を動かすことも出来る。2016/05/29

nori

8
It is not only me who felt readability of this book. Authors brain seems deeply corrupted with bureaucrat manner. I guess there are much talk as mentioned in several ways but it should be simple: Do free trade for butter. Buy from Amazon USA, LOL.2017/02/21

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