ちくま新書<br> 知の格闘 ──掟破りの政治学講義

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ちくま新書
知の格闘 ──掟破りの政治学講義

  • 著者名:御厨貴【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 筑摩書房(2016/03発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480067609

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内容説明

政治学が退屈だなんて誰が言った? あるときは時代を動かす政治家や官僚の肉声に耳を傾け、あるときは歴代首相の私邸を訪ね歩く。政変にはジャーナリズムの現場に躍り込み、政府懇談会では右翼から脅迫を受けたことも。TBS「時事放談」の司会でも知られる行動派の政治学者が東京大学で行った最終講義六回を実況中継。言いたい放題のおしゃべり講義に毎回ゲストが甘口辛口のコメント。やがて聴衆も交えて教室は知のコロセウムに。学問が断然面白くなる異色の政治学入門書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

27
最終講義。時事放談でもお馴染(表紙見返し)。オーラル・ヒストリー(OH)は、経験者と未経験者では口述記録を読むときの読み方が違うという(027頁)。OHはしゃべった部分と、しゃべりたくない気分も含む(036頁)。OHで見えてきたのはある省の人間の考えと、別の省の人間の考え方は違うこと(106頁)。修行時代に書評をやってはいけないと戒められている(205頁)。それでは、これまでの私の短書評は無駄なのだろうか? 在野の研究者でも、だろうか? 大学、研究機関で給料をもらってやっている人だからだろうか? 2015/02/09

ネムル

15
全6回に及ぶ東大先端研の最終講義。多岐にわたる御厨政治学を見通す入門であり、ゴシップ満載の放談録である。広島の平和式典後の食事会で延々ドラキュラ映画と人肉食の話を続ける小泉純一郎、場をとりなそうとドラキュラの文化史を講釈する山崎正和、んなこと関係ねーよとぶったぎる小泉wてな具合で、しかしまあ「小泉という人は記憶を失っています」なる簡潔なまとめは、いまの瞬間瞬間を生きる自民党にも通じるものではある。個々のトピックでは政治家と官邸・私邸との関係性、あるいは庭という文化(教養)がいつ頃失われたかが興味深い。2020/05/23

chanvesa

15
暴露話やユーモアにあふれた語り口は面白く、エッセイのようだが、多岐にわたる研究分野から、日本の問題点をえぐり出しており、納得することが多い。108頁の反対運動的な反対論の政策への昇華の困難さ(後藤田氏の菅批判につながるか)。133頁の「言語表現は極端に制限を加えられたときに初めて事の真相を表す性質を持っている」。192頁の政治と距離・空間の問題。228頁の政権交代の困難さ。263頁の政治家の「風圧と威厳」の消滅。285頁の無血革命論。等々。そして、158頁の過去との類似性の指摘がいかに無意味かの指摘!2014/08/30

Haruka Fukuhara

8
坂本多加雄の名前が出てきたのと苅部先生の御厨先生評が印象的だった。事前にある程度用意していたのだろうけど、講義の応答としてあれだけ冷静で詳細な分析を発表できるというのはやはり流石。2017/04/08

Porco

8
 著者が行なった6回にもわたる最終講義を収録。毎回ゲストを読んでやりとりしています。とくに面白かったのは「建築と政治」。政治家の館や裁判所などの間取りが、そこに集まる人たちの導線を規定し、コミュニケーションのあり方を規定し、政治や裁判結果に影響を与えていく、というのは、言われてみればそうなのだろうと納得できますが、気がつきませんでした。2014/10/18

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