内容説明
真田信繁の兄。老いてもなお「信濃の獅子」といわれ、当時としては異例の93歳という長命。戦国時代を生で知る人物として幕府内でも一目置かれた真田信之の知られざる生涯をダイナミックに描く、歴史評伝の決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
柊子
13
30年前に観た「真田太平記」では、信繁より信之に惹かれた。この本に書かれていない、50代以降の信之の人生についてもぜひ知りたい。2016/04/16
BIN
7
真田信繁の兄である信之を史料や文書から紐解いた前半生(それでも51才まで)の生涯を綴った作品。徳川を憚って信幸から信之に変えたのは真相でないことなど俗説と違う見解や小松姫の前に嫁がいた事などがちらほらあり興味深い。上田、沼田の支配体制にも詳しい(とく出浦昌相)。幕府への奉仕で金がかかるけど民には無理させんなよと指示する良い領主。長生きした割には結構病気がちなところもびっくりです。あとがきに触れてる冷静沈着そうな信之と勇猛果敢な信繁の性格が本当は逆ってのも面白いところです。2017/05/19
電羊齋
3
本書は、主に関ヶ原合戦後から大坂夏の陣後までの真田信之を扱っており、同著者の『「豊臣大名」真田一族』(洋泉社)のいわば続編。関ヶ原後に真田家を継いだ信之による領国支配体制と家臣団の再編成、領国復興への取組、幕府・本多家との関係、大坂の陣での動きを文書史料に基づき描き出す。また「信之」への改名後、一時期「信幸」に戻しているのも興味深い。そして内政ではやはり出浦昌相の活躍が目立つ。本書からは戦国大名から近世大名への移行過程にあった真田家の様子が垣間見える。今後、信之の後半生の研究がさらに進むことを期待したい。2016/06/23
宣和堂
3
黒田センセの真田家三部作の最終巻。この巻は伝世文書による領国経営に力点が置かれているため、これまでの二冊と比較しても内容はかなり地味。大坂の陣ですら信之が何を思い何をなしたのかは分からないので仕方はないのだけど、淡々として派手さは全くない手堅い本だった。2016/04/20
MUNEKAZ
3
ついに出たお兄ちゃん本だけど、51歳までということでちょっとだけがっかり。読んでいて印象に残るは、幕府の奉公に精を出し、父と弟の面倒を見て、嫁の実家への配慮も忘れないという律儀な信之の姿である。また90歳以上の長命ということで、頑健なイメージがあったのだが、結構病弱というか病に苦しんでいる姿が多いのも意外だった。いつか続編として松代藩主として孫の後見を頑張る姿を描いた信之本が出ないだろうか。2016/04/07
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