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内容説明
不思議でユーモラスな書画を残した江戸の禅僧、白隠。パロディ、暗示、語呂合わせなど、独特の仕掛けに満ちた独自の世界は、生き方をめぐる智慧に満ちている。研究の第一人者が豊富な図版で読み解く決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
8
本書は白隠による禅画の絵解きを通して、禅師の思想を読み解く。私はずっと『白隠禅師坐禅和讃』が良いなぁと思っていたが、白隠と言えば世間的には禅画だよね。白隠思想の核を一言で表せば「四弘誓願の実践」だろう。衆生救済の心を起こして人々に法を説き、そのために無限の仏法を学んでゆくなら、いつしか煩悩は断てるし、そう生きたのが白隠だった。為政者に厳しい目を向け、民を第一に生きた白隠の姿には禅僧らしい気迫を感じる。また、白隠が大事にした「悟後の修行」は、念仏僧が言う所の「仏恩報謝の生活」に重なる気がした。2017/02/21
いとう・しんご
7
仙厓さんきっかけ。画家としてではなくあくまで宗教家、禅僧としての白隠のメッセージを追求すると言うことでその禅画やテキストを読み解こうとしています。難しい日本語が多くて、ちょっと難しかったですが、あらあら良いたことは伝わったような気がしました・・・ホントかなぁ。2025/03/22
吟遊
7
禅画は白黒でも魅力が伝わってくる。筆の運び。白隠の小伝ののち、ひたすら画の解釈が続く。政治的なメッセージから、「心」という漢字を絵の中に隠して盛り込む手法まで、章ごとにテーマを設ける。禅の思想においての立ち位置、という思想史的な要素がもっとほしかった。2017/01/11
きさらぎ
6
筆者の専門は美術ではなく、禅文化と思想であるという点は押さえて置いた方がいい。代表作を挙げて、ここが面白い、着眼点はここ、という美術鑑賞指南を期待すると多分裏切られる。白隠はあくまで禅僧で、その書画はあくまで思想表現であり教化の一環だった。自己の悟りに安住し、行い澄ます輩を白隠は嫌った。衆生を救う、その菩提心がなければ僧ではない。発禁になるような時事的な書も出版している。本書で白隠の絵は難しい、理解するのは無理だと思いもした。だがやはりいいな、もっと読みたいと思い返した。複雑な感情を呼び起こす面白い本だ。2017/02/20
yuzyuz_k
4
白隠の禅画を見ると達磨の一幅等は、圧倒されると同時に、禅画は字が読めない衆生に仏の教えをわかり易く広める役割が強いと思ってました。今回読み、さらに違う視点を得られて次に見る時は、少し景色が変わっていると思います。 出光佐三の蒐集でも有名な仙厓の禅画も同じ様に景色変わって見えると思うので楽しみです。この様な感覚は、読書していて嬉しい瞬間の一つです。 新たな好奇心が湧きだします・・・でもこれは煩悩か?^^;2016/07/21
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