講談社文庫<br> つるつるの壺

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講談社文庫
つるつるの壺

  • 著者名:町田康【著】
  • 価格 ¥586(本体¥533)
  • 講談社(2016/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062747509

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内容説明

妄想に近いたわごと。言葉になりかける寸前でぐずぐずになってしまう想い。ワードプロセッサーの中でのたうち回る私の思念が現実を浸食する。やめてくれないか。そういうことは。と思ったけれども、それでもほつほつ続けるうち私自身が因果そのものとなり果て…。町田節爆発、クールでキュートなエッセイ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

71
町田康作品〜連続読了してこの作品で15作目。猫シリーズ四作以降、わたしは初めてご自身に触れたエッセイを読みました。「パンク歌手」という生業を続ける中、面罵、嘲罵を数限りなく受け、彼の人生は口惜し泣き、男泣き、笑い泣き、涙、涙の泣き笑い珍道中であったと。貧しい人生を送る人々と土壌を共にして、そこからのエネルギーは妄想と文章で惹きつけます。猫さんの背中を撫でながら、つるつるの壺を求める町田さん。キュートで鋭い町田さんの作品をこれからも読んでいくつもりです?2018/09/12

めしいらず

46
マーチダ氏の第二エッセイ集。97〜98年の作品を編んだもの。くどくどしい語り口の可笑しみは既に随所に凝らされているのだけれども、これより後のものと比較してやや生硬さや大人しさに物足りなく感じてしまった。文体の印象度が薄い感じ。最後に収められた講演「人間の屑と聖書」が個人的に一番面白かった。ロックの精神を語り歌う者らの形骸化やら矛盾やら退廃やらが。紋切り型の歌詞に頻出する単語をあげつらう部分が最高だ。自分の言葉で歌うとは如何なことか。兎角この世は上辺が綺麗に整ったものを好むようだ。2020/09/12

おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ

32
岐阜にいる。岐阜でまたひとつおじさんになった。つうか、もうジジイになった。そう思うとギガ寂しす。寂しす過ぎて早めに死にたくなった。夕陽を見ると何だか涙が出ちゃう。かつてうつ病をたしなんでいた当時も毎日死にたくなって涙が出まくりチヨ子だった。オラまだうつ病なんだべか。あと何年生きて、あと何回くらい子供たちに会えるのかわからないけども、子供たちは会うたびに成長著しく、自分は浦島太郎のように世俗の時間に取り残され、全ての過去たちから隔絶されながら罰としてかろうじて生き延びているとしみじみ思う。しじみのみそ汁。2019/12/01

kazi

29
むかし爆笑問題がネズミの格好して「でたらめな~人、でたらめな~人、どこにいる~?」って歌ってたやん?最近、マーチダの作品を読むたびに、あの歌が頭の中で増殖して止まらなくなるのよ。しかし、この作品単なる“でたらめ”“たわけの妄言”とは片づけられないですね・・。でたらめを突き抜けた先の超現実というか、混濁の中で垣間見える心理というか・・。“パンク”という言葉でこの作家を表現するのは安直すぎて嫌なのだが、“パンク”以上にこの作家にしっくりくる言葉も思いつかないわけで。今作も著者の言葉・表現の豊かさにやられたね。2021/07/11

ほほほ

26
エッセイ、日記、評論、人生相談、講演など。意味不明なのでリズムだけで読んだり、共感しすぎて興奮・爆笑したり、いろいろになりながら読み終えました(笑)今まで読んだエッセイより、ご自身のことをたくさん語られているのが嬉しかったです。「強きを挫き弱きを助ける」のがモットー、でもそういう本人は強いのか弱いのかどっちか不明、という町田さんの性格は「告白」の主人公と似てます。そしてそこが好き。よしもとばななさんの「ハネムーン」の文庫解説は2人の相乗効果で素晴らしかったし、この本自体の中島らもさんの解説も良かったです。2014/07/23

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