内容説明
歴史は、資料の積み重ねではない、むしろ一個の感情である。――著者は、古老の「むかし噺」に耳を傾けるように古今の文学を逍遥する。酒を慈しみ、愛犬を偲び、信念を述べ、精一杯生きて逝った人々に思いを馳せる。どんな短い一章にも、半世紀にわたる作家人生の精髄が刻み込まれ、暮しの下敷きである「過去」への、敬愛の念が込められている。我に返る時間を与えてくれる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
30
名作を描く方は、やはり色んな書籍に目を通していた。小学が近く、同じ高校なので、親近感わく。2018/06/22
奏市
12
古本屋でたまたま見かけて買ったが、こういうのに出会えるからまた通いたくなる。厳しい一面もありつつ、穏やかでさりげない優しさのあるこの世界にいつまでも浸っていたかった。今作はエッセイだったが、著者の短篇集を早速購入した。初めタイトルがピンと来なかったが、読み進めるにつれ徐々に言わんとするところを掴むようになる。それぞれの土地、人の記憶、歴史が、幕末、明治、大正、昭和と連なっている。教科書で名前だけ覚えた名作のいくつかについて、味わいを初めて知る。受洗の際の遠藤代父とのエピソードが微笑ましく感じられ印象深い。2026/05/21
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