内容説明
ユダヤ系アメリカ人の作家と結婚した道子、2人の息子=15歳のジョンと13歳の脳障害のケン。南カリフォルニヤの真青な冬の空と海、3週間前に施設に入れたケンが帰宅した週末、行儀の良いケンとは対照的な夫婦喧嘩――「遠来の客」。13年ぶりのニューヨーク滞在。夫の一族再会と血族の聖なる儀式への彼女の憂鬱――「過越しの祭」。自由を求めて渡米した道子の予期せぬ戦いを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
144
『遠来の客』『過越しの祭』2編。楽しかった。芥川賞にしては読みやすい。神とは?宗教とは?と大上段に振り被ることない素直な気持ち。ユダヤ教徒と結婚したばかりにその特異なしきたりに面食らう姿を面白おかしく描いている。脳障害を持つ子供のエピソードなど、辛い場面もあるのだが、どことなくユーモラスで深刻さは和らいでいる。それにしても気の短い夫だ。これは文化の違いより個性の問題かもしれない。男と女が一緒に暮らすというのは、だいたいにおいてこういうものなのか。2021/08/16
大粒まろん
23
小説以前エッセイ以上な作品。やや愚痴っぽいくどさは感じるものの、読み易いとは思いました。過越の祭については面白い描写だった。輪中根性はどこにでもあるんだなぁと。自分が壊れないように生きるのか、壊れても共に生きる事を選ぶか。真面目さが故の悩みと葛藤でしょうね。イザベルについては、どこにでもいるなこんな人。なので、入ってくる時無視するようなら足を引っ掛けてやれば。とか、雄羊の血を鴨居と門柱に塗れば入って来れなくなるんじゃ無いか。とか思ったり笑。選ばれし人々って堂々としてるの意味がなんかいつも変なのよね。2023/08/25
moomin8
1
読みながら暗澹たる思いがしてきた。しかし、これは単なる異文化のはざまにある自己のぶつかり合いではない。身近な夫婦喧嘩にも通じる平行線が描かれている。 関西弁風の英語って、あるのだろうなぁ。 さすがに1960年代に渡米した女性。たくましい。 2016/10/13
山田ケンタ
0
1980年代だからこそ受賞できたんじゃないかなってくらいの作品だった。「遠来の客」の方が良し。ってかただのエッセイじゃね?2013/06/24
Kazumasa Kawate
0
エッセーのスタイルのようだが、解説ではこれを本人は小説と言っている。ただ、宗教の悪口をここまで書くのはどうか。そんなに、いやなら無視すればいいと思うのだが・・・おもしろくない。2013/04/06
-
- 電子書籍
- 週刊ビッグコミックスピリッツ 2023…




