内容説明
真冬の海で遭難したヨットマンの蘇生感覚を描く「遭難者」。政治家の豪邸に火を放った右翼青年の人生の軌跡を追う「ある行為者の回想」、公人としてその生を全うしようとした男の初恋を描く「公人」のほか、「きょうだい」「パティという娼婦」の全5編を収録する。鮮烈な描写で人間の深層に迫る、珠玉の中編小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
半木 糺
4
野村秋介をモデルとした「ある行為者の回想」が興味深かった。著者の石原自身は「黒シール事件」で野村から猛抗議を受けているので、もしかしたら悪感情があるのかと思いきやそんなことは無く、文章からは純粋な敬意と賛嘆の念を読み取ることが出来た。2013/03/24
hyoshiok
1
図書館本。ウェブのインタビューで自作を語っていて、そこで本書に触れられていて「遭難者」を読んだ。ヨットレースで遭難するという話なのだが、淡々とした語りで読ませる。興味深い作品だった。2018/04/12
たっけ
0
最初の「遭難者」は「たった一人の生還」を思い出しました。胸が悪くなりました。次の「公人」はある意味で純愛小説と言って良いのでしょうか、きれいな物語でした。ほかの短編も、なかなか興味深い作品でした。1992年初版ですから、石原慎太郎さんは国会議員時代ということになります。久しぶりの硬派な文学、読むとやはり刺激になります。2025/12/13




