内容説明
ある街の外れ、あまり人が寄りつかない寂れた一角に、そのレストランは建っている。 世界各地のどんな料理もお手ものという天才オーナーシェフ、日辻。お客の料理にも手を出してしまう食いしん坊のウェイトレス、みづき。二人が働くその店は、立地の悪さにもかかわらず、今日も大勢の客で賑わう。美味なる料理に舌鼓を打ちながら、客たちはみな、楽しい顔つきで食事を楽しんでいる。 その店の名は、不老不死を意味する「ELIXIR」――。 これは、腹を空かせた幽霊たちがやってくる、風変わりなレストランの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
54
幽霊がお客様のレストランのお話だったのですが、登場人物全員が幽霊たちなのか随分悩みました(^^;。「オーナーは世界中のどんな料理でも作れるという天才シェフ」そんな設定でお話しが唐突に始まったって事なんです。どんな料理でも作れるなんて・・生きている人には無理なんじゃないかと・・(#^^#)。爺様への料理はできても孫のお気に入り一つ作れない私ですから(^^;。でも最後まで読ませてもらって良かったです。あの食いしん坊のみずきちゃんまで生者なら日辻ちゃんはそこまで甘やかさなかったかもと。2020/01/31
佐島楓
38
暗くよどんだ気持ちになった。結局逃げ場なんてどこにも存在しないのだろう。2016/06/05
メルル
24
幽霊ばかりが訪れるレストラン「エリクシル」。オーナーは世界中のどんな料理でも作れるという天才シェフ。どんな物でもリクエストオーケー、って食材どんだけあんだよ(笑) この天才シェフ日辻はちょっと変わり者で謎の人。最後にどんなことがあってこうなったのか明かされるけれど、やっぱり謎の人。生きるか死ぬか緊張の場面で口々に叫ぶ料理があまりに美味しそうでお腹が鳴ってしまった不届き者はこの私です。すみません(^^;)2016/03/30
りょうじ
23
読みやすく出てくる料理は美味しそうだと感じた。ストーリーもなかなか良かったと思うしシリーズ化になれば次巻も買うだ事になるでしょう。ウェイトレスさんのキャラは個人的には◎2016/04/21
ギンちゃん
17
幽霊がお客様のレストランの名は不老不死を意味する「ELIXIR」。ちょっぴり偏屈な天才シェフと食いしん坊ウェイトレスみづきの二人の元には大勢の幽霊達がやって来る。私には死後の世界の事は分からないけれど、こうやって集まって食事をしたり人の恋路に人海ならぬ霊海戦術で首を突っ込んだり、お馬鹿なチンピラに立ち向かってみたりなかなか忙しそうで『死ぬのも意外と悪くない』にたしかになぁ、なんて。『最後の晩餐の』小説家さんの今後が気になるので続いてほしいです。2016/08/27