内容説明
横浜・馬車道に事務所を移した御手洗潔と石岡は、ある老婦人の訪問を受ける。名探偵への冷やかし客かと思われた彼女の話を聞いた御手洗は、しかしその出来事を“大事件”と断定した。猿楽町にある教会での集いの最中に降り出した雨。その瞬間、顔を蒼白にして倒れた老婆。奇妙な現象、行動の裏には、政府とロシアにまつわる秘宝の存在が……。聖夜を彩る心温まるミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
139
島田さんの本でやっとミステリーらしい御手洗シリーズが読めました。ロシアと関係の深い話が続きました(ロシア軍艦幽霊事件)。あまり大げさではなく結構うまく読ませてくれたという気がします。やはり子供やおばあさんが出てくるからなのでしょうか?楽しめました。2016/06/17
chiru
74
プロローグの『シアルヴィ館のクリスマス』は、クリスマス=受胎という考察からはじまり、ロマノフ王朝から譲り受けたダイヤモンドの靴へと話は移行して、日本で起きた事件の導入に繋がっていく。少女誘拐と“靴“にからんだ謎を追うんだけど、わたしは謎解きより歴史考証のほうがおもしろかったです。石岡さんの置いてきぼり感や、壊滅的に会話が噛み合っていないところはいつもどおりで楽しい。御手洗さんの、少女の未来を案じる気持ちが起こすクリスマスの奇跡に心うたれる優しい物語。 ★32019/07/05
佐島楓
51
これは良かった。御手洗の意外な一面が見られる。本編終了後の少女に、幸多からんことを。2015/12/07
いっくん
39
ウプサラ大、フィカで語る、「占星術殺人事件」が出版された直後のお話。馬車道の事務所に老婦人がやって来る。毎年恒例のバザーで親友が倒れて…。今作は殺人事件は無し、日常の謎的な。御手洗は弱いものには、兎に角優しい!“ダイヤモンドの靴”は絶対に両親に取られないようにしておかないと、池田先生で大丈夫かな、なんか心配!『シアルヴィ館のクリスマス』が後に収録されてるけど、先にある方がお話の流れがスムーズなような気がしたんですが…。たまには、こういう御手洗さんも良いかも(^_^*)2017/09/23
ソラ
37
今作は大がかりトリック系ではなく御手洗潔の人柄が重視された作品。クリスマスやラストのくだりは御手洗の優しさが滲み出てた。2015/10/10
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