内容説明
名城には凄まじい人間ドラマがある。元就をして力攻めを回避させた月山富田城。秀吉の中国攻略に重要な役割を果たした姫路城。安土城に火を放ったのは誰か。真田幸村の奮戦むなしく落ちた大坂城。西郷の怒濤の攻めにも落ちなかった熊本城……。搦め手攻め、兵糧攻め、水攻め、名将たちによる知謀の限りを尽くした城を巡る攻防の数々を紹介する。戦国史の第一人者による名城歴史紀行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
52
苦手な戦国時代を克服しようと読んだけれど、あっさりと討ち死にしてしまった。一定の思い入れのある武将を見つけたほうがいいのだろうな。2015/12/07
あきあかね
27
城をめぐる合戦という切り口から日本史を捉える。15世紀初めの琉球王国統一戦争から、国内最後の内戦である西南戦争の城山の戦いまで、秀吉軍に対する小田原城3ヶ月の籠城戦から、伊予一国内の勢力争いまで、年代順に、有名無名の種々の合戦が記されている。 城をめぐる合戦の戦略·戦術も興味深いけれど、合戦という命のやり取りに際しての武将たちの人間模様、生き様が印象に残った。 秀吉の九州攻めで五万の大軍に古処山城を包囲され、天下の名器と呼ばれた茶入れを差し出し命を救われた秋月種実。⇒2020/05/23
ポチ
27
城絡みの戦いをページ数は少ないながらもダイジェストで多数紹介。武将の戦略なども簡単に書いてあり、広く浅く知識を得るには良い本だと思う。好きな人には物足らないような…。2016/04/03
金吾
23
城攻めをキーワードに有名な合戦を短切にまとめています。時代の変化があるかもしれませんが、オーソドックスなまとめであり、じっくりと読むことが出来ました。2021/04/21
maito/まいと
19
ゲームだと単純化されすぎているが、それでも城を落とせば領土を獲得できる、という構図は間違っていない。それだけ城は領土の象徴であり、城主(大名)にとって重要な場所。だから、城を巡る戦いには、戦国時代の色々な要素が凝縮されている。小和田先生が厳選した、城と合戦のお話しは、どれもこれもおさえておくべきエピソードばかり。収録されているのは良く知られている話しばかりだが、関ヶ原合戦裏話し(幻の大垣城攻め・関ヶ原後の佐和山城攻め)も収録されており、日本史黒帯の方々にも読み応えある内容。2017/11/26