内容説明
新兵衛はお店に押し込んだ賊の目を見て凍り付く。故郷の桜の下、幼い友情を誓い合った日の記憶が浮かぶ(「百年桜」)。訳あって家を出た母親を江戸でようやく探し当てた秀治に老母は一両握らせたが……(「初雪」)。部屋住みの悲哀を一身に纏い、継之進は国元を出奔した。ただ一つの使命のために(「山の宿」)。正直者には生きづらい江戸の片隅で、善意と善意がすれ違う人情時代小説傑作五編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
107
人情江戸彩時記「百年桜」川がテーマ、先はどうなるのか判らないが五編それぞれの旅立ちでしたね。2016/09/28
baba
33
短編集。雨にけむる、隅田川。静かに胸を打つ、日常、どの話も切なく悲しい。最後の海霞が全てに繋がっていく。2022/03/22
ごへいもち
12
もう少し明るい話が読みたいな。でも続きが読みたい2024/04/05
のんちゃん
11
藤原緋沙子さん、初読み。美しいタイトルに惹かれ読了。私は宇江佐真理さんのファンなのだが、宇江佐さんのお話が晴れ渡った青空の下の江戸の町を想像させるなら、藤原さんの作品は隅田川にしとしと雨がそぼ降る江戸の町を思い描かせる。内容もビターエンドで読み手に切なさを残す。江戸という時代の理不尽な一面を突きつけられた作品だった。各話の主人公のその後の幸せを切に祈る気持ちになった。2016/12/08
ナツメッグ☆
5
うーん全体のトーンが薄味かな。もうちょっとグサッとくる感じがほしいかな。2016/01/20
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