内容説明
旅先で出会った心に沁みる 22の実話と写真
《そのとき、つまらなかった日々に意味が生まれた》
仕事を辞めて日本を飛び出し5年――、世界50カ国を旅し、数々の人間ドラマを目の当たりにしてきた著者、小林希。
笑ったり泣いたりしながら「世界も捨てたもんじゃない」と思える、22のエピソード集。
住む国や文化は違っても、みんな懸命に生きている
・サムライ好きな切腹上等のキューバの葉巻おじさんの教え
・恋愛事情の厳しいチュニジアで恋するムスリム女子とのガールズトーク
・亡き妻の保険金でフランスを旅する日本人夫
・バスに乗るためのお金を募ってくれたマレーシア空港の地上スタッフたち
・失踪した息子を探すために寄付金をスリランカで募る父親
・停電や地震があっても家族とハイチで暮らし続ける日本人女性 など
結局、奥さんは40代の若さでこの世を去った。たくさん、たくさん旅をしようねと約束していたのに。そうして彼には保険金が残った。何に使うかなんて、もう決まっていたのだ。彼女の目と足になって、世界を歩こう。―――「亡き妻の欠片を求めて」より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん
37
現地の人や旅人と直ぐに打ち解ける事が出来ていて羨ましい。こういう人が旅行を最も楽しく過ごす事が出来るんですね。2016/08/26
野のこ
36
タイトルがとても素敵で借りました。「旅先のとるに足らないストーリーは私にとっての色彩豊かなキャンバス」トマト色のスカートの裾を広げて石の階段をかけ上がる小林さんの写真が素敵。文章からわくわく、胸がいっぱいになる様子が伝わってきました。たくさんの出会いと一時の記憶に残る交流をされてるのも小林さんのフレンドリーな人柄なんだろうな。「人類がただ夢を見ていて、私たちはその夢のなかで生きている」という文章が印象に残りました。2017/10/11
お静
24
暮らすように旅をする。その土地に少しとどまり生活するとどこにも普通の日常があり特別ではない。たいてい旅行者は非日常の意識だがこの小林希さんの旅は人生だ。 サバイバルではあるが贅沢な人生と言えるかもしれない。 とくにキューバが興味深かった。2018/01/29
milk tea
20
20年前だったら、私もきっとこういう旅をしたと思う。でも、あれから情勢は変わってしまった。どこにいても安全とは言えないけれど。平凡な毎日が幸せと思いながら、時には非日常を過ごしてみたいと思ったり。でもそれは日常の延長。元気なうちに旅してみたいものです。2016/12/14
セレーナ
11
旅は日常の延長で、世界中同じ悩みも幸福も。想像つかない痛手も含め、生きている。行動しないと出逢えないものも多いし、ゆったり過ごすことで見えるものもある。 うん。旅に出たい。そう思った。2019/08/21