内容説明
江戸の華やぎは悪への入り口か。表具師の親方に付いて仕事を学び、孤児の身の上から腕を磨いて、ついに憧れの江戸で働く機会を手にした亮太。目も眩むばかりの町の賑わいに心踊ったのもつかの間、大切な紹介状と財布のあり金が亮太から消えた。夢を食い物にする奴らから若者を守るため、僅かな手がかりを追って元同心・慶次郎は起つ。江戸の哀歓を今に伝える珠玉のシリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きい
8
シリーズ最終巻。独特の間と余韻が本当に大好きでした。ずっと挿絵を描いてらした蓬田やすひろさんのインタビューと病床の北原さんへ贈った絵手紙が泣けました。素敵な作品、ありがとうございました。2016/02/06
4fdo4
7
元同心 森口慶次郎が主人公の時代小説の何冊目だろうか。 著者が亡くなってしまったので、単行本で出ているのが全てなのは分かっているので 一話一話読み終えるたびに、後どれだけこの世界に浸れるのか寂しくなる。 なんというのか、太くてどっしりとした侍の話。刀は抜かない。 気に入ったのは、表題の話よりも「福きたる」2017/09/24
Kira
4
第十四集。『あした』を読んだときにも感じたのだが、これまでと何かがちがう。慶次郎に相談にきた人々が、自ら解決を見出していく過程がていねいに描かれているものが多い。慶次郎は手を貸すこともなく、話を聞いて見ているだけ。市井の人たちの生きる力とたくましさを信じる作者のまなざしが、いっそうあたたかくなったように 思う。吉次が心の中でぼやきながらも、古傘買いの男の話をじっくり聞く「冬ざれ」は心に残る一篇だった。私はいつのまにか、吉次のファンになってしまったようだ。 2020/02/23
ナツメッグ☆
3
表題作より「目安箱」、「黒髪」、「かぐや姫」、「冬ざれ」がいい。2015/10/14
kmzwrs5781
1
少し今までとテイスト?話の流れ方?が変わったような気がする。 巻末なんだか、グッときた。2017/06/23
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