朝日新書 自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術

著者名：下園壮太【著者】

朝日新聞出版（2016/03発売）

• ISBN：9784022734907

内容説明

ムリを重ねてある日突然うつになる。イライラや不安などの感情のムダ遣いで疲労する。やる気が長続きせず、仕事のパフォーマンスにムラがある……。このムリ・ムダ・ムラの三つに共通するのは「心のエネルギー」の使い方が下手なこと。そして、体力と同じように、心のエネルギー量も年と共に低下してくる。自衛隊のメンタルヘルスの教官が、心のエネルギーの上手なマネジメント方法、心身を疲れさせずに整える術を実践的にアドバイス。組織を率いる管理職、リーダーにも役立つ内容が満載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[yoshida]

私も「抑うつ状態」で３ヶ月休職しました。休職するまで約５年、会社や同僚に知られないように必死に働いてました。復職して約１年９ヶ月、いまだに調子の波があり２週間に一度通院し投薬を続けてます。元に戻らない自分にもどかしさも感じます。私もムリを重ねる人の条件にしっかりあてはまりました。５年無理を重ねたぶん、回復にも同じだけの期間がかかるのかと感じました。やはり、睡眠をとり疲労を出来るだけ残さない事が大事だと改めて認識しました。調子の波がありますが上手く働かないといけない。経営者や管理職にも読んで欲しい１冊です。

2016/03/05

[ehirano1]

仕事の時間を決めて、その時間が来たら何が何でも退社する。なるほど、そうすると効用として、①日中恐ろしく集中して仕事をするようになる、②重要度が低いタスクは後回しになる（やっとれんわｗｗｗ）、③時間内に終わらなかったことはどこかで補填しないといけないので、仕事のやり方におかしなところがなかったか考え改善を図るようになる、ということを思いました。

2023/06/12

[seacalf]

7〜3バランス目標設定法、動と静のストレス解消法、良い所を3つ、悪い所を1つ挙げて改善策も考えてみる昨日の振り返りエクササイズ等々、ぜひ試してみたいことが幾つかあった。『怒りにはセットメニューがあり「自分のやっていることは正しい、正義である」と思わせるという機能がついている』という考えは目から鱗、今後怒りを覚えた時の抑止力になりそう。『苦境に立っている人に良かれと思って努力させたいと思う気持ちは自然だが、休ませることが必要なのだ』には思わず納得。「話すこと」が随分とストレス解消になることも改めて学べた。

2022/06/23

[パフちゃん＠かのん変更]

ムリ・ムダ・ムラを避けるのが大切と分かったが、それが出来ないからウツになる。結局、ムリやムラは無理やり休ませてもらって精神科のお世話になるしかない。自衛出来るのはムダだけ。ムダというのは感情の無駄で必要以上に怒ったり、警戒したり不安になったりするとそれだけで消耗してしまう。怒らないためには、怒りそうになったら席を外し、一人になる。他の人が敵意を持っているというより、自分が思い込んでいる場合が多い。理想と現実は違う。小さいころから様々な理不尽を知り、価値観を調整してこなければならない。

2013/11/13

[またおやぢ]

長期戦には「組織力」が必要であることは周知の事実だが、二つ目に重視すべきは「疲労のコントロール」するこであるとは目から鱗が落ちる思いだ。長期戦を戦う為に、短期的な感情に流されず、しっかりと疲労を取ることも「仕事」であるとする著者の主張は的確であると感じる。「ムリ」をすることは美徳ではなく、また「ムリ」を許容することは個人にとっても組織にとっても何の便益もないはずなのに、「ムリ」する事を求め称賛する傾向は今でも変わらないと見るが『大きなムリはリーダーシップの失敗』と論破する著者の主張にいちいち納得する一冊。

2016/09/02