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内容説明
労働条件の底が抜けた? 派遣はいつでも切られる身分.パートは賞与なし,昇給なしの低時給で雇い止めされる身分.正社員は時間の鎖に縛られて「奴隷」的に働くか,リストラされて労働市場を漂流する身分――こんな働き方があっていいのか.この三〇年ですっかり様変わりした雇用関係を概観し,雇用身分社会から抜け出す道筋を考える.
目次
目 次
序章 気がつけば日本は雇用身分社会
派遣は社員食堂を利用できない?/パートでも過労とストレスが広がる/使い潰されるブラック企業の若者たち/現代日本を雇用身分社会から観察する /全体の構成と各章の概要
第1章 戦前の雇用身分制
遠い昔のことではない/ 『職工事情』に見る明治中ごろの雇用関係/ 『女工哀史』に描かれた大正末期の雇用身分制/戦前の日本資本主義と長時間労働/暗黒工場の労働者虐使事件/戦前の工場における過労死・過労自殺
第2章 派遣で戦前の働き方が復活
戦前の女工と今日の派遣労働者/派遣労働の多くは単純業務/一九八〇年代半ば以降の雇用の規制緩和と派遣労働/財界の雇用戦略──『新時代の「日本的経営」』/リーマンショック下の派遣切り/雇用関係から見た派遣という働き方/中高年派遣の実態と派遣法「改正」法案
第3章 パートは差別された雇用の代名詞
パートタイム労働者の思いを聞く/パートはどのように増えてきたか/日本のパートと世界のパート/日本的性別分業とM字型雇用カーブ/パートはハッピーな働き方か/シングルマザーの貧困/重なり合う性別格差と雇用形態別格差
第4章 正社員の誕生と消滅
正社員という雇用身分の成立/ 「男は残業・女はパート」/絞り込まれて追い出される/過労とストレスが強まって/拡大する「限定正社員」/時間の鎖に縛られて/正社員の消滅が語られる時代に
第5章 雇用身分社会と格差・貧困
雇用形態が雇用身分になった/戦後の低所得層/非正規労働者比率の上昇と低所得層の増加/現代日本のワーキングプア/潤う大企業と株主・役員/労働所得の低下に関するいくつかの資料
第6章 政府は貧困の改善を怠った
政府は雇用の身分化を進めた/雇用が身分化して所得分布が階層化/男性の雇用身分別所得格差と結婚/高い貧困率は政府の責任/公務員の定員削減と給与削減/官製ワーキングプア/生活保護基準の切り下げ
終章 まともな働き方の実現に向けて
急がれる最低賃金の大幅引き上げ/雇用身分社会から抜け出す鍵/ディーセントワーク
あとがき
主要参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
どんぐり
佐島楓
壱萬参仟縁
AICHAN
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