内容説明
母親という十字架に苦しんでいる人へ――。 昨今、母親との関係に苦しんでいる人が増えている。 母親との関係は、単に母親一人との関係に終わらない。 他のすべての対人関係や恋愛、子育て、うつや依存症などの精神的な要因ともなる。 「母という病」を知って、それに向き合い、克服することが、不幸の根を断ち切り、実り多い人生を手に入れる近道である。 現役精神科医による、あまりにも感動的かつ衝撃的な提言!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
120
「生きづらさ」を抱えている私としては「母と子」の関係は永遠のテーマ。本書も「母親と子」が陥りがちな問題点を幾つかの例題を挙げながら「母という病」の克服法までを解説する。特に目新しいものはなかったけれど、本書では「母親」ばかりに焦点が当たっていて(テーマ的に仕方がないにしろ)「父親は何処へ行った?」状態。子育ては「母親」だけの仕事ではないのだが。子育てにおいて過干渉にならず、かと言って放任することもなく、適度な距離を保つというのはかなり難しいと思う。最終章に「子は親を許したい」とあるが→2017/01/24
たかこ
70
母親という安全基地の大切さを、大量にぶつけられた感じ。かなり重い。父親はどこに行った?と思ったけれど、別タイトルで『父という病』があるので、それを読んだらバランスが取れるのかな。私自身母親で、成人した息子がいる。自分の子育てを振り返り、ちゃんと安心安全の場を作れていたのかな…と考えてしまう。そして、私は母にどういう風に育てられたかな、とも。「母という病は、絆の病、愛着の病。母という病を抱えた人は、安全基地をもたないがゆえに、手近に得られる慰みに依存してしまいやすい。」。母親が安定していることが大事。2023/07/16
かなっぺ
58
読書メーター登録前に読んだ。2014/05/11
megumiahuru
56
子どもにとって絶対の安全基地であるはずの母親。しかし、その母親から安定した愛が与えられないことから生じる「母という病」。愛着形成の不全がもたらす生きる困難が6章にわたって語られています。最後の7章はその克服がテーマですが、実際に「母という病」を抱えている人には、読むのが辛い構成でしょう。そういう方はぜひ7章から読んでください。今、親であること、子であることに苦しんでいるすべての人たちに、真実な回復が与えられることを祈らずにいられません。暗い夜のような親子関係に温かい光がさしますように。2014/06/26
yamaneko*
56
今はめずらしくもないけれど、保育園育ちの私には自覚がある箇所もあり、克服度合いを確認する目安になりました。著名な人の生い立ちを知るにつけ、良くも悪くも、養育環境はアイデンティティ形成に大きく寄与している。欠けた部分を埋めようとする、もしくは鬱屈を発散することで生まれた作品が数多くあるのだ、と思いました。2014/05/22
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