comico BOOKS 傷だらけの悪魔 1【フルカラー】

著者名：澄川ボルボックス

comico（2016/02発売）

• ISBN：9784575846980

内容説明

スマートコミックアプリ「comico」の人気フルカラーコミック！
東京から田舎の高校へ転校した葛西舞は、新しい学校生活に不安と期待を抱いていた。
初登校の日、舞を迎えに来た生徒は、以前の学校の同級生で、舞の友達からいじめを受けていた玖村詩乃。この再会が地獄の始まりだった…。

目次

第１話　期待
第２話　再会
第３話　決意
第４話　教室
第５話　告白
第６話　想起
第７話　変貌
第８話　名取静(1)
第９話　名取静(2)
第10話　名取静(3)
第11話　連絡
第12話　悪戯
第13話　友達
第14話　花房宏子(1)
第15話　花房宏子(2)
おまけ　複雑な気持ち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[多田幾多]

まーーーーここまで主人公に同情出来ない漫画はそうそうないなー。いじめっ子だしな。しかも反省や罪の意識に苛むとかないし、逆に自分は悪くない、いつまでも引きずるアイツが悪いスタンスでいるし、人を値踏みするし。同情しろの方が難しいわな。かといっていじめられっ子だった子や、周りの子が良い子、かと言われればそうでも無い。虐める人虐められる人傍観する人。自分が正義だと思い一人を犠牲にする、まさに小さな箱に詰められた社会のようだ。果たして正義だと思われていたのが本当に正義か、はたまた正義という皮を被った「悪魔」か

2016/01/08

[manga]

webで62話まで読了。自分はエッセイコミックばかり読んでるが、この作品なら有料でも喜んで読む。加害者、被害者、傍観者、先生などいろいろな立場の人の心理描写が細かい。経験のある負の感情ばかり。作者は体験が多様なのか、綿密な取材を行っているのか。いじめ漫画はいろいろあるようだが、この作品くらいの心理描写の細かさって普通なのか？ 作者の道徳やおセンチのフィルターをとおさずに弱肉強食の世界を描いているところが良い。ノンフィクション好きの自分でも惹きこまれた理由はそれだと、感想を書きながら気づいた。

2015/08/14

[深水]

正直に言ってしまえば絵は上手くない。しかし、読ませる力があり、ぐいぐいと物語に惹きこまれてしまった。特に心理描写が卓越している。誰もが持っているどす黒い気持ちや他者を踏みにじる快感、それに後ろめたさ。被害者に憐憫を感じると同時に抱く「自分で無くて良かった」という安堵や、面倒事に関わりたくないと思う気持ち。人間が抱える感情の描写に臨場感がある。いじめ加害者から被害者になってしまった葛西が一貫して自分本位な態度を崩さないので、全く同情が出来ない。その為か暗い内容なのに必要以上の不快感を感じずに読む事が出来た。

2016/04/15

[みやび]

いじめてた子に転校先で逆にいじめられる話。いじめたらいじめ返していいわけでもないし、いじめを見ていて助けない今のクラスメイトは、いじめを悪意を持って傍観していた主人公とどこが違うのかとか、自分がいじめられる立場になっても反省しない主人公ってクズだわ～まともなのが殆どいない凄いクラス。私の好きな漫画で「人の心を操ろうとするな、そしたらお前は悪魔になる」ってセリフがあって。しのと被るんだよね。

2015/12/05

[いくや]

comicoで更新されているマンガ。単行本化したら絶対に買うと決めていたのでようやくかって感じだった。学校を舞台にしたいじめにまつわる話。脚色してないといっても信じるくらいに人間の心情がリアルに感じることが出来た。是非とも読んでみてほしいマンガである。

2015/10/19