内容説明
「警察首脳部は狙撃犯を知っているはずだ!」特捜本部に渦巻く不信と怒り。ノンキャリアの捜査官たちは執念で新事実を突き止めていた。恐るべき捜査の実態が明らかになる。警察トップが撃たれ、瀕死の重傷を負った前代未聞の狙撃事件。威信をかけた捜査の裏側には法治国家とは思えぬ、恐るべき実態があった。2010年に時効を迎え迷宮入りとなった、平成最大のミステリーの真相に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
15
1995年3月30日。警察庁長官・国松孝次が何者かに狙撃され、瀕死の重傷を負った。地下鉄サリン事件を起こし、関連施設への強制捜査が行われたオウム真理教による犯行だと思われ、オウム真理教の信者だった巡査部長が犯行を自供した。だが、その自供には不可解な部分も多く、オウム以外の犯行の可能性もあった。事件解明に奔走する捜査員たちだったが、その裏では様々な思惑が錯綜していて・・・2017/12/17
向う岸
9
1995年3月30日に発生した警察庁長官狙撃事件。初動からオウム真理教による犯行と決めつけ、警視庁公安部が主導して捜査を続けるが、暗礁に乗り上げる。公安部の秘密主義と度重なるミスで迷走する。刑事部とは対立し検察からは自供が客観性に欠けるとして門前払いを食らう。監禁まがいの取り調べをしたにもかかわらず被疑者を特定できず、ついに2010年に時効を迎えた。オウムの犯行に固執しころころ変わる容疑者の証言に振り回された結果だった。民間人が嘱託として鑑識に参加するなんてことが本当にあるんだ。2016/06/21
Shu
8
あの頃は毎日のようテレビで騒がれいた。2016/06/11
Ikuto Nagura
5
多くの警察・検察・オウム関係者が実名仮名入り混じって登場し、膨大な取材量を窺わせるけども、誰が誰やら解りづらかった。解ったのは、オウム犯行説は公安の予断に過ぎなかったこと。為にする仕事で人権侵害にしかならない公安なんて、無くしちゃえばいいのに。また、警察庁と警視庁の争いは、重大な冤罪を多発させた戦後の国警と地方警察の頃と何も変わらないし、予断による結論ありきの犯人づくりも、狭山・足利事件などと同じだ。本書の北朝鮮か、鹿島圭介『警察庁長官を撃った男』の中村泰か、やはりオウムか。真相は「完全秘匿」されてるの?2016/03/09
てっちゃん
4
検察庁、警察庁、警視庁、刑事部と公安部など、それぞれの組織のメンツや思惑が絡み合い、捜査が迷走する様子が実に丁寧に描かれている。結局、謎は謎として残ったままだが、我々はそれを良しとするしかないのだろう。2016/03/12
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