内容説明
第二次世界大戦の最中、アメリカ軍の中に、日本人二世の志願兵ばかりで構成された部隊があった。その名は「442歩兵連隊」。彼らは日本人でありながら、アメリカ軍として戦う宿命を負っていた。――彼らは勇敢だった。ヨーロッパでは最激戦地に派遣され、彼らが上げた武勲と流した血によって、日系アメリカ人の持つ責任感の素晴らしさを全世界に示したのだ! 著者がアメリカ442連隊の生き残り兵に現地取材し、「祖国とは何か?」そして「戦争とは何か?」の問題を投げかける涙と感動の戦争ドキュメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gushwell
7
若い頃読んだ本の再読。442連隊戦闘団とは、ほとんどの隊員が日系アメリカ人により構成されていた第二次世界大戦時のアメリカ陸軍の部隊名称。 442連隊戦闘団を調べるための旅行記、442連隊のドキュメンタリー、調査結果を元にした創作物語が1冊の中にぎっしりと詰まっています。 彼らの生死をかけた必死の戦いと、それによって日系人としての誇りを掴み取った彼らに深い感動を覚えました。 「進め!日経二世部隊」という副題は読んでない人に誤解を与えてしまうかな。 2017/04/11
Tatsu
3
今回処分。ハインライン「宇宙の戦士」の訳者矢野徹の著作、第二次大戦の欧州戦線へ投入された日系二世部隊の物語。数々の激戦地に投入され、死傷者を数多く出した結果、戦闘後に全員集合をかけた白人の少将が、集まった兵のあまりの少なさに不機嫌になり、理由を問い詰めたが、戦闘の結果これだけしか歩ける兵がおらずあとは戦死か入院していると聞くとあまりの壮絶さに絶句したのは有名な話。2012/10/07
出世八五郎
2
ダニエル井上はこの戦争で片腕を亡くしたが、アメリカ副大統領に次ぐ地位まで登り詰めた。本書に井上が出てくるかは忘れたが、442部隊の戦闘ぶりはWW2ぶっちぎりではないかと思えるほど。強いというより勇敢であり命知らずな部隊。が故に讃えられ得たものはデカイ。風化させて欲しくない。そして絶版・・・
yoshi41101
2
第二次世界大戦時の米国日系二世部隊を題材にした小説。この話の元になった二世部隊第442連隊戦闘団のwikiを見てみよう(第442連隊で検索)。国家の狭間で家族と同胞のため散っていった人々の姿に泣く。命を賭けないと分かってくれないというのはむごいことだ。愛国心という言葉は、最終的に命を求める非情な言葉だから、己の生き方をしっかり考えて慎重に使うべきだ。今度映画でやるらしい。2010/09/08
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