「関ヶ原合戦」の不都合な真実

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「関ヶ原合戦」の不都合な真実

  • 著者名:安藤優一郎
  • 価格 ¥699(本体¥636)
  • PHP研究所(2016/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569764238

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内容説明

日本史において“最も著名な戦い”である関ヶ原合戦――。豊臣家から徳川家に天下人が移行し、江戸開府への道が開かれた頂上決戦だ。この天下分け目の戦いで、「徳川家康は勝つべくして勝ち、石田三成は負けるべくして負けた」と語られるのが定番だが、果たして真実だろうか? 実は、関ヶ原合戦ほど、江戸時代に創られた“後世の脚色”が現代にまで流布している戦いはない。三成たち西軍諸将は、家康の掌で動いていたのではなく、本当は家康こそが、三成の掌で動かされていたのだ。本書は、大誤算だった家康の小山評定、領土拡大に野心満々の毛利家、消滅の危機だった上杉討伐軍、開戦と同時に西軍を裏切った小早川秀秋、家康が江戸から1ヵ月近く動けなかった窮状の理由など、予定調和のストーリーに隠されていた「不都合な真実」を明らかにする。天下をめぐる、逆転に次ぐ大逆転――。家康は“賊軍の将”に転落し、絶体絶命だった!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

72
面白い!関ヶ原合戦の本当。『芸術新潮』の今年の6月号は関ヶ原と大坂の陣の屏風特集だったが、そこで渡邊大門が「関ヶ原研究は進んでいる」と、白峰旬や光成準治達の研究書をガイドしていた。それらの本の最新の研究成果だけで作った一冊が本書。狡い気もするがコンパクトにわかって有難い。以下雑感●毛利輝元の存在は小早川隆景ありきだった●秀吉死後の家康は調子乗り過ぎである●毛利輝元は世間で言われる程凡庸ではなく、各所に進攻。上杉景勝も同様。共に自身の領土拡大の為だ。日本が応仁の乱みたいになるかも知れなかった。続く2015/11/05

金吾

27
○予定調和で語られる関ケ原を違う視点から述べている一冊であり、根拠不明な部分はありながらも説得力があり面白いです。毛利に関しては他の本でも同様の話がされているので事実に近いのではと感じています。清正と家康の話も面白かったです。2024/01/07

おぎわら

17
「不都合な真実」のタイトルは温暖化関係のあの本からの転用だろう。徳川政権にとって「不都合な真実」、関ヶ原の合戦の、後世作られた喧伝の嘘を暴き真実を暴露するというような触込だが、前半と後半に矛盾があったり、重要な新事実、新解釈の根拠が示されていなかったり(参考文献は示されているが)、その新事実自体、解釈次第でどうとでも取れそうだったり、どう解釈してもさほど違いがなさそうで、あまり重要な真実ではなさそうだったり、というわけで何だか残念な一冊。とは言え、新幹線内の暇潰しとかには最適な面白さ。関ヶ原も通るのでね。2017/11/29

鐵太郎

17
関ヶ原合戦は、巷間言われるように、徳川家康の一方的な予定調和的勝利であったという通説は間違いで、家康は薄氷の勝利であった、と作者は論じます。そのためにいろいろ資料を集めます。しかしそもそも、家康の一方的な優位ではないという説はいままでにもう出ていること。それをここまで結論ありきの手法で都合のいい例ばかり集めても、いささか鼻白むばかり。結局、家康が一枚上だったと言う結論になっています。ふーむ。2017/06/25

岡本

8
一般的に知られる関ヶ原の戦いとは勝者である徳川家に都合良く脚色された物であり、秀吉の死から関ヶ原までの真実を纏めた一冊。一般的に言われる石田三成悪玉説や毛利輝元凡将説は覆ったものの、三成の人間関係の悪さや輝元の政治力の無さは否めない。家康に関しては合戦の強さでは無く、先を見据えた目論見等の政治力の高さを証明する感じだった。三成は朝鮮出兵の時の因縁が足を引っ張り続けたなぁ…2015/11/23

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