内容説明
鶴見線、寝台急行「銀河」、三岐鉄道、只見線、岩泉線……。寝台列車やローカル線、路面電車に揺られて、懐かしい場所、過ぎ去ったあの頃へ。日本の近代化とともにあった鉄路の風景に思いを馳せ、含羞を帯びつつ鉄道趣味を語る。昭和の記憶を辿る、大人の旅行記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nemuro
54
『無防備都市~禿鷹の夜Ⅱ~』(逢坂剛)に続く“しりとり読書”137冊目。ブログ内を検索してみたら、2016年2月「札幌弘栄堂書店パセオ西店」での購入。『亜細亜ふむふむ紀行』(群ようこ/昨年12月読了)に旅の同行者の一人として登場していた気もするが、たぶん、既読本はないと思われる関川夏央。2004年~2009年にかけて各誌に掲載の、鉄路の風景を語る旅行記。列車旅が好きで、コロナ前は、ほぼ毎月、道内各地や北東北(青森・秋田・岩手)にふらっと出掛けていたのだが、近年は、すっかり本での旅を愉しむ横着者な私である。2025/09/14
うっちー
45
宮脇先生にはかなわない紀行文です。昭和57年に寝台特急『富士』東京から西鹿児島を完乗したのは懐かしい思い出です2020/10/21
saga
38
『坊ちゃんの時代』で著者を知る。そして本書で鉄道ファンであることを知り嬉しかった。しかし、鉄道紀行文として宮脇俊三を引き合いに出すことで、宮脇俊三を超えることができない宿命を負ってしまっている。だが、著者の旅した鉄道路線や寝台特急をはじめたとした車両を読むと、鉄旅心を誘われる。「歴史好き」は宮脇氏と共通しているので、読み応えはあった。2018/01/19
さっと
9
『汽車旅放浪記』に続いて読了。2000年代はじめに各誌に発表された鉄道モノを集めて2015年に文庫化、ローカル線や寝台特急といった昭和の路線を愛するオジサンの取材対象になるだけあって、雑誌掲載→文庫化のほんの何年かのうちに廃止、廃線となるものいくつかあって、末尾のその旨のキャプションがまた哀愁を誘う。前作と重なるモチーフやエピソードが多々あって、またか、という箇所がないでもないが、若い鉄子編集者といく小旅行では原武史先生の名前を出されてオジサンが奮起する場面があって笑った。2020/12/13
Eiji Tajima
5
鉄道に乗ることは好きだけど、乗り倒すようなタイプではない。史跡を由来を楽しむがごとくその鉄道の歴史やウンチクを軽く理解しつつ、味わいいながら乗っていたい。そのスタンスがこの作家にはあるようで、なかなか数少ない鉄道好きな作家だと思う。いわゆる「鉄」と呼ばれる人とは一線を画したいようで、確かにそれは分かる気がする。 本文のなかでは旅情を強調していたけど、いまの鉄道に旅情を感じることは少ない。この紀行分のなかには少なくともそれをウンチクとともに感じれて楽しく読めた。2016/09/04
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