内容説明
おバカな権力者、お利口なだけの“リベラル”――この国には独善か偽善かしかないのか? 「反知性主義」的罵詈雑言にさらされながらも、発言をやめない著者がたどりついた答えとは。小利口な傍観者にならず、権力者の論理やお仕着せの正義に洗脳もされず、希望を持って考え、前向きに行動するために。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
万葉語り
32
賢いおバカ、やたら権威主義で傲慢な首相、たいした根拠もなく既成の概念をこき下ろす子供、ネトウヨ。もやもやしていたことが文章になってすっきり理解できた気がした。香山さんは、ネットでいろいろ苦労しているんだろうと思った。知性主義に偏らず、ちゃんと他のものも認めて理解して経験することが大事なんだと思った。2016-482016/02/13
どら猫さとっち
9
反知性主義が蔓延するなか、ガチガチの知性主義でなくても大丈夫ではないかと問いかける本書。安倍首相が陥る「傲慢症候群」、ネトウヨの正体、一大ムーヴメントを起こした“おバカタレント”ブーム、出版界に介入した市場主義から、反知性主義に至った背景を読み解き、これからの知性の在り方を提唱。半知性主義は、独善と偽善にまみれた生きづらい世の中を生きる存在になるのではないだろうか。2015/12/30
ヒトコ
6
論語に「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」とあるが、そういう事なのだろうか。いくら知識があっても、それを語るだけでは机上の空論と言われる。けれど感情的な好嫌だけで行動するのは危険。穏健中立ではなく行動する中庸へ。ネットで香山さんに意見を求める人は、論拠となる資料の事はどうでもよくて、自分と同じ感情的な部分で香山さん自身がどう思ってるのか言って欲しいのだろう。悪く言えば言質が取りたいって事かな。本書にあるようなネットのやり取りだったら時間の無駄なので、消耗しないうちに撤退した方が良さそう。2016/01/14
すがの
5
ガチガチの「知性偏重」でもなく、「知への敵視」でもなく、しなやかな知的振る舞いとしての「半知性主義」。リベラルの立場で闘うカヤマさんの力強さを感じる。/本もろくに読まず、共通の認識のために本を紹介したら「他人に本を読ませるんじゃなくて、要約するのが筋」などと言うのって、端的に言って信じられないんだけれど。「一言で説明できること」って、わかりやすい物語で主張される「改革」もそうだけど、信用できない。2016/02/17
マスオ
4
本を他人に紹介するときは要約するのが当たり前と言われたというのが、ショックです。2016/01/07




