内容説明
「安倍晋三というのは不思議な政治家だなあ」政治記者経験足掛け10年ほどの中堅記者当時、著者は本当にそう思っていたそうだ。岸信介首相の孫、安倍晋太郎元外務大臣の息子という「サラブレッド」でありながら、激しい調子で官僚や、時に自民党幹部にも食ってかかる。甘いマスクの爽やかなイメージとは裏腹に、北朝鮮拉致問題や歴史教科書問題に対して強いこだわりがある。仲間は多いが、敵も多い……。「安倍さんの本音を知りたい」と思った著者は、安倍幹事長代理(当時)番に名乗りを上げ、以来10年あまり、濃淡はあるが「安倍さん」を見つづけた。そして今日、二度目の首相となった安倍晋三という政治家がどういう人物なのか、不安や疑問を抱いている国民は少なくないのではないか。日本国憲法をどうしたいのか。アベノミクスは大丈夫なのか。そこまで強気なのは、なぜか――。政治記者が安倍晋三首相の胸の内に迫り、その実像と本音を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keiトモニ
26
冒頭から“安倍さんは変わり者が多い永田町の中でも極めて特徴のある政治家”であると…しかし安倍総理は安定感のある逸材。変わり者が多いで中で、変わり身の早い人も民主党には多いんじゃないの。また例の“早く質問しろよ!の真相で、木鶏を目指していた”とあって、あのアホ辻元の質問は質問ではなく意味もない喋りであったなナ。状況から苛立ちなく質問を促す発言と理解します。“国民にアレルギーの強い政策を推進するには意志の強さとしなやかさを兼ね備えなければならない”…闘う政治家は強い心棒とフレキシブルな精神力…そこも十分です。2015/12/04
みじんこ
4
安倍首相を取材してきた記者による安倍晋三論。簡単にまとまっており、安倍首相はどんな人なんだろうと漠然と思っている人に薦めたい。その後で引用されてた『安倍官邸の正体』を読むとより理解が深まる。「闘う政治家」でありたいと自著に書いているだけあって、様々な面でその気性が感じられる。昭惠夫人が語っていた自宅ガレージに火炎瓶が投げ込まれた時の当時の安倍首相の行動など、驚かされる話もあった。そして、祖父からの影響。改憲と日本の自立、これは今もなお実現させたいという意欲が強いのだろう。今後の政権運営も注目していきたい。2015/11/14
チョビ
0
サラリーマンかつプロの安倍総理ウォッチャーの目からみた、安倍総理の政策をまとめたもの。非常に沈着に書かれていて読みやすい。んだけど、うーん、青山さんって喋るのはうまいけど、文章は…。将来的に辛坊さん2号っぽくなりそうなだけに、もうちょっと頑張って欲しい。2016/02/19