岩波新書<br> コミュニケーション力

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岩波新書
コミュニケーション力

  • 著者名:齋藤孝
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 岩波書店(2016/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004309154

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内容説明

いま,若い人たちのコミュニケーション能力が確実に低下している.それは一体なぜなのか.豊かな会話,生きいきしたやりとりは,どのようにして成り立つのか.話の流れをつかむ「文脈力」や基盤としての身体の重要性について説き,響き合うコミュニケーションのための知恵を伝授する.旺盛な発言と実践をふまえた決定版.

目次

目  次

 第一章 コミュニケーション力とは─文脈力という基本─
   コミュニケーションとは/ 「感情」と「意味」の座標軸/ディベート乱用の危険性/クリエイティブな関係性/インスパイアとインスピレーション/自分と対話し言葉を探す/ 「ていうか」症候群/文脈力とは何か/会話で迷子になる/文脈力のレベル/メモをとりながら会話する/三色ボールペンのメモ術/マッピング・コミュニケーション/人間ジュークボックスにならないために/誰とでも会話の糸口を見つけられるか/いきなり本題から入る/コミュニケーションするからこそ家族/親子間、きょうだい間での手紙/和歌のやりとり/連歌──座というスタイル/回し書きで作文をする/弁証法的な対話/セックス・コミュニケーション
 第二章 コミュニケーションの基盤─響く身体、温かい身体─
   響く身体、響かない身体/基本原則その1 目を見る/基本原則その2 微笑む/基本原則その3 頷く/基本原則その4 相槌を打つ/ 『浮世風呂』の身体コミュニケーション/車座──自我の溶かし込み/外国語学習と身体/ウォーキングの効用/ハイタッチとスタンディングオベーション/Fantastic! と拍手/体温が伝わる方言/癖と癖がコミュニケーションする/練習問題/演劇的身体でモードチェンジ/雰囲気の感知力と積極的受動性/沈黙を感じ分ける
 第三章 コミュニケーションの技法─沿いつつずらす─
   沿いつつずらす/偏愛マップ・コミュニケーション/要約力と再生方式/言い換え力/ 「たとえば」と「つまり」/会議を運営するコツ/ブレイン・ストーミングのコツ/ディスカッションのコツ/メタ・ディスカッション/プレゼンテーションのコツ/コメント力/質 問 力/ 『ゲーテとの対話』/相談を持ちかける技/ズレやギャップをあえて楽しむ/会話は一対一ではなく多対多/癖を見切る/人間理解力/過去・未来を見通す/コミュニケーションは誰とでも可能である
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

129
前著『読書力』で大きく影響を受けた斎藤先生によるコミュニケーションをテーマにした一冊です。ページ数はわずか200ページ余りながら、書かれているコトはかなり濃い内容となっています。一言にコミュニケーションと言っても、本当にあらゆる場面、相手など状況により、様々な対応が求められてきます。そんなあらゆる場面においても、本書におけるコミュニケーションの方法をアタマの片隅にでも留めておくだけで、対応はかなり変わってくるのかなと思われます。やはり大切なのは、当たり前ですがしっかりと話を聞くことなんだなと感じました。2020/06/21

青蓮

103
他者とコミュニケーションを取るのが苦手な私。何かヒントになればと思い、手に取りました。本書を読むと、普段私がしていることは、ここに記されているコミュニケーションからは程遠い、自己中心的で相手との対話的関係がない、「コミュニケーション力」を欠いてるものだと痛感。それを高めるためにはまず会話の最中に3色ボールペンでメモを取ると言うのが有効らしい。慣れるまではやや難しい気もするけれど実践したいことの1つ。そしてコミュニケーション力を磨くには矢張り幅広い年齢層の人と交流するのも大事なのかなと。また再読したい良書。2016/07/22

月讀命

83
人間が言葉を発し情報を相手に伝える行為だけでは、それをコミュニケーションとは呼ばない。NHKの女子アナウンサーが、流暢な日本語で重要な情報を簡潔に我々に伝達してくれたとしても、それは言わばアナウンスに過ぎずコミュニケーションとは言わない。コミュニケーションとは、情報の伝達と共に、感情の伝達を伴って始めて成り立つと言う事だ。話の流れを掴みながら「文脈力」を養いつつ、メモとマッピング、頷きと相槌を巧みに取り入れ、弁証法的な対話の喜び、沈黙の重要性等を意識して、コミュニケーションを発展させていきたいものである。2010/06/15

KAKAPO

44
斎藤先生らしく「コミュニケーションとはなにか」という定義づけから、その基盤、技法と話が拡がりながら収束して行く流れが分かりやすい。その中でも私にとって新鮮だったのは、「会話は一対一ではなく多対多」という項であった。「結婚というのは、生活習慣と生活習慣の戦いや妥協の場となる。ちょっとした癖が気になったりするが、相手の中には別の人間が幾人も入り込んでおり、その土地の歴史で積み重ねられた慣習的な行動の束が、身体の奥深くに、知らぬうちに入り込んでいるのだとわかることで、相手に対する理解が深まる。」という話だった。2016/10/29

葉月ねこ

36
一度でいいから斉藤先生の講義を受けてみたい。他人と話すのが苦手な人にとっては得られるものが多いと思う。コミュニケーション力と言っても、「聴く」技術、相手の意図を的確に汲み取る技術は、きっと「うまく話す」力よりも大切。大勢の人の前で話す時は、ひとりひとりの目を見るように心がけたい。2021/08/24

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