岩波文庫<br> マラルメ詩集

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岩波文庫
マラルメ詩集

  • 著者名:渡辺守章
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 岩波書店(2016/02発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003750865

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内容説明

「浄らかなその爪は 縞瑪瑙を 高々と 掲げ……」.象徴派の詩人として詩史に燦然と輝くステファヌ・マラルメ(1842-98)は,〈絶対の書物〉を求め,生涯ただ一冊の詩集を編み続けた.未完に終わったその自選詩集と,恋人に捧げた軽やかな詩群,「エロディアード」「半獣神の午後」の異本を徹底的に読み込み,審らかに注解する.[新訳]

目次

目  次
  底本について

 Ⅰ 『ステファヌ・マラルメ詩集』(ドマン版)
  祝 盃
  不遇の魔
  あらわれ
  あだな願い
  道化懲戒
  窓
  花 々
  再び春に
  不 安
   〔苦い休息にも 飽きて……〕
  鐘つき男
  夏の悲しみ
  蒼 穹
  海のそよ風
  ためいき
  施し物
  詩の贈り物
  エロディアード──舞台
  半獣神の午後
   〔髪の毛は 炎となって翔び……〕
  聖 女
  喪の乾盃
  続 誦(デ・ゼサントのために)
  扇 マラルメ夫人の
  マラルメ嬢の マラルメ嬢の
  アルバムの一葉
  ベルギーの友たちの想い出
  下世話の唄Ⅰ(靴直し)
  下世話の唄Ⅱ(香草売り)
  短 信
  小 曲Ⅰ
  小 曲Ⅱ
  ソネをまとめて
   〔闇が 宿命の掟によって……〕
   〔処女にして、生気あふれ……〕
   〔勝ち誇って 遁れたり……〕
   〔浄らかなその爪は……〕
  エドガー・ポーの墓
  シャルル・ボードレールの墓
  墓
  頌
  頌
   〔ひたすらに 船を進める……〕
  三つ折りのソネⅠ〔傲慢は挙げて 煙と化す……〕
  三つ折りのソネⅡ〔躍り出た、膨らみと……〕
  三つ折りのソネⅢ〔レース編みの カーテンの……〕
   〔時の香に染みた いかなる絹も……〕
   〔君の物語に 踏み込むとは……〕
   〔圧し懸かる 密雲の下……〕
   〔読み継いだ本も パフォス の名に閉じて……〕
  書 誌

 Ⅱ 拾遺詩篇
   〔黒人女が一人、悪霊に 衝き動かされ……〕
   〔お目覚めの時には その跡もなし……〕
   〔夫人よ……〕
   〔愛し合おうと お望みならば……〕
   〔魂のすべてを 要約して……〕
  ソ ネ〔人も通わぬ 森の上に……〕
   〔おお 遠くにありても かく愛おしく……〕
  扇 メリー・ローランの

 Ⅲ 半獣神変容 エロディアード詩群
  獣神、古代英雄詩風幕間劇──半獣神独白半
  半獣神即興
  エロディアード──古序曲
  『エロディアードの婚姻──聖史劇』
   注 解
   年 譜
   【解題】書物を演出する
   参考文献
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロビン

23
フランス象徴主義詩の巨星ステファヌ・マラルメ(1842-1898)の詩集で、膨大な量の註解が付いているが、晩年の大作「骰子一擲」は未収録。ポーやボードレールに多大な影響を受け、ヴェルレーヌを友と呼んだマラルメだが生涯の大半を英語教師として過ごし、所謂破滅型の「呪われた詩人たち」とは一線を画す。「事物を描くのではなく、事物の作り出す効果・作用を描くこと」と詩人がいう詩句は非常に練り上げられていることは伝わってくるが難解で、イメージとしてはモローやルドンの絵画が浮かんでくるが、その詩的宇宙の深奥までは掴めず。2020/12/03

メルキド出版

14
「海のそよ風」「半獣神の午後」2018/09/03

Z

12
詩神。と形容したくなるほど衝撃的な出会い。こんな詩あるんだと驚いた経験は何度かあるが、もうだいたい詩ってこんなもんかと固まってきたなかで、もう一度驚いたので嬉しいサプライズだった。質的に今まで出会った詩と全く異なる。言語の選択や並べ方が読んだことのないタイプ。形容難しいのでぜひ読んでいただく他ないが、そこでこの言葉もってくるかと名詞レベルでなく、そこで形容詞使うの?!等品詞レベルで語の順番が天才的。アレクサンドリア韻等、原文の韻をふんだ技法を楽しめないのは残念だかフランス語勉強しようかと思うほど衝撃。2016/12/19

11
マラルメの詩篇は大学(文学部)での時間をかけた題材にはいいだろうが、日常の読書にはやはり難解で頭の中での組み立て(イメージ)が難しい。解説(注釈)と並行して読み進めないと詩の内容が全く辿れない・・が、それでは何のための詩読なのか分からないので、初めは注釈に頼らず読み進め、二度目に注釈と並行して読んでみる。以前から馴染みあるソネは「夏の悲しみ」が一篇。今回は、エロディアード・舞台と半獣神の午後に注目して読み込む。今年一番時間を使った読書だと思うが・・只今三度目に挑戦中。 2015/12/01

メルキド出版

10
「エロディアード」2018/10/01

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