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内容説明
愛書家であった父を亡くした少年・リュカは、
パリの街でショーウィンドウに飾られた美しい本を見つけた。
そこで出会った本の装飾家、ステファン・ボッシュに連れられ、
製本家、ステファン・ルイの待つアトリエへと足を踏み入れる。
父が愛し、ふたりのステファンが生きる、製本と職人の世界に
すっかり魅せられたリュカは、彼らの工房に通い始める。
自分の居場所を求めて――
2011年にIKKICOMIXrareシリーズとしてスマッシュヒットを飛ばした表題作に、描き下ろしの新エピソード34ページ分を追加し、新装版として復刊。
少年・リュカとふたりのステファンにまた会える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
120
素晴らしい作品。これはお勧め。父を亡くした少年が、二人の製本職人に出会って、創作する喜びを自分自身で味わう。緻密で繊細な絵がうっとりするほど素晴らしい。主人公のリュカの生き生きした表情を眺めていると、本当に温かな気持ちになれた。リュカは物語の最後で、まっさらな本をプレゼントしてもらう。その本はリュカ自身でもあるし、この物語を読んだ読者でもある。読者はこれを読むことで、本に対する気持ちを、もう一度新鮮なものにすることができるのだ。2017/04/08
まきこ.M
29
一冊の特別な本。製本職人、装飾職人、マーブル職人、そして皮すき職人達の掌の温もりを通して伝えられる想い。それは職人達の手から手に渡り、丁寧に一頁ずつ綴じられ作り上げます。物語が進む度に少しずつ本が出来上がっていく過程を経ると、本に魂の焔が宿りどくんどくんと生きているように感じられます。丁寧に描かれており、小物や道具そのものが愛しい。外から見えない部分を、何度も細やかな調整を施し、掌に納まる感触まで考え抜かれている本は、何度も抱きしめ包み込みたい。真っ白な本の物語はきっと綴じられた先のあなたへ繋がっているー2015/02/11
まきこ.M
18
掌で何度も包み込みたくなる特別な一冊の本。それは製本、装飾、マーブル、そして革すき職人の手によって作り上げられるもの。外側だけではなく、見えない内側をいかに磨いていくか。職人さんが一葉ずつ綴じられた紙に紡がれる物語は、本の頁をめくり言葉に想いをのせて、先へと物語をつないでいくー2020/06/04
ごま
13
本の装飾家ボッシュと製本家ルイ、父を亡くした少年リュカのお話。父から職人の想いをきいて育ったリュカは二人と出会い家族のアルバムを作ろうと思い立つ。ボッシュは面倒見がよく、包容力と強さでリュカに教える。一方ルイは人と関わるのが苦手で少年の出現にも心が乱れる。特に派手な出来事はなく、でも3人の思いや職人2人の関係、リュカの成長を上手に見せてくれる。ボッシュとルイは直接的な表現はないけれど描き下ろしを見れば恋人同士でしょう。最後、昔の少女漫画のような絵に変化していたのは残念。コミカルさは良かった。2014/09/13
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
12
本を作る人達の心の交流を丁寧に描いているのだけど、この作者のバベルの最終巻がどうなるのかを期待してから合間に読んでいるので、物足りなさが半端ない。というか、こういうジンワリと良い話を受け付けなくなってきてるのかなぁ2014/07/29
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