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内容説明
いつも廊下ですれ違う名前を知らないあの子にだって、教室で明るく振る舞うあのクラスメイトにだって、秘密はあるのかもしれない――物語が交差する、YA!アンソロジー第3弾。区立四葉中学校を舞台に、「泣いちゃいそうだよ」シリーズの小林深雪と、講談社児童文学新人賞受賞作家たちが、秘密を抱えた少年少女を描きます。誰にも知られたくないと思う一方で、誰かに理解してほしいと願ってしまう秘密の正体とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びすけっと
11
2015年8月刊。片川優子さんつながり。すべて区立四葉中の生徒のお話で構成されたアンソロジー。「うちにはママがふたりいる」という不思議な家族を隠しながら生活している片川作品が何とも言えない雰囲気。私自身はこんな父であるママになりたかったなあ。料理を主にまだまだだからダメだろうな(ーー;) いわゆる他と違うということが意識に上ったときの戸惑いと誰にも話せないという思いはしんどい。それをどう超えるか、それが思春期の課題ですね。あとは唯一の男子に話、みうらかれん「秘密のタイムカプセル」がよかったです。2015/10/01
海星梨
7
図書館の予約が来てるけど、なかなか読めてない児童書を枠フルで借りて、予約の期限までに無理やり読もうという、また、極まったことをしている。同じタイトルの本『秘密』アンソロ三冊目。アンソロはこれで終了。読んだ中でいちばん全編ちゃんと秘密してた。最後の厨二男子に印象全部持っていかれた感じあるけど、和歌の話は「短文苦手だけど紹介の本読んでみたい」となった。キャラ全員が本当にいそうな中学生を狙っててよかった。ティーン読者含めて全員に幸あれ。2025/06/23
boo
7
5人の短編集。小林深雪さんの「エアトモ」は知っている登場人物も出てきてワクワクして読みました。小学校から中学校に進学すると人間関係が変わるのはよくあること。そのせいで友達を見つけられない子もいるんだよね。「うちにはママがふたりいる」はいまどきな設定だけど、普通ってみんな違う。だから人のことを全てわかることはできないし、わかってもらうことはできないかもしれないけど、貶すこともできない。「ホーリーアイ」では正しいことが全てではないという教師側の反省も感じます。2020/04/19
ブブジ
2
片川優子さん狙いの一冊でした。さすが外れがないなぁと嬉しくなります。両親が離婚したという設定はよくあったけど、まさかお父さんが・・・とは意外な設定で、今後はこういう小説も増えてくるのかなぁと思いました。2015/09/22
芦屋和音
1
区立四葉中学校を舞台にした5人の作家さんたちによる短編集。短編執筆の参考に読む。刺さった言葉は「自分レベルを上げられるアイテムがあるのなら使ったと思う」(安田夏菜さん『ホーリーアイ』より)。中学生が【秘密】を持つことは、心底悩んで神経をすり減らし自分を鼓舞してゆくことなのだ。どの章も主人公自ら立ち向かってゆくところが良き。2022/01/25