ちくま新書<br> 性風俗のいびつな現場

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ちくま新書
性風俗のいびつな現場

  • 著者名:坂爪真吾【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2016/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480068682

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内容説明

わずか数千円で遊べる激安店、妊婦や母乳を売りにするホテヘル、40から50代の熟女をそろえたデリヘルなど、店舗型風俗が衰退して以降、風俗はより生々しく、過激な世界へとシフトしています。一方、参入するハードルが下がり、多くの女性が働けるようになった反面、大半の現場では、必ずしも高収入にはならない仕事になっているのが実態です。それでは、これから風俗はどこへ向かっていくのでしょうか? 様々な現場での取材・分析を通して、表面的なルポルタージュを超えて、風俗に画期的な意味を見出した一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

51
この手の問題を扱った本としては中村の「職業としてのAV女優」や「日本の風俗嬢」を読んだけれど、あちらが使い捨てにするおっさん側の目線でありながらそれを隠してという感じが見え隠れしていたのだけれど、この人はそういう目線ではなくソーシャルワーカーの目線とでもいうか、ぐっと失礼じゃない(というかキワモノを見て喜ぶ週刊誌やらの目線ではない)ところに素直に驚く。なんたら浄化作戦とやらでなくせばいい、とかという話じゃないということ、善か悪かなんて頭の悪い二元論に落とし込む愚を書いていてよろしいです。2016/06/13

檜村

30
現代の風俗界について学べる本。風俗に偏見を持っている方には刺激が強いかもしれません。風俗界の在り方が変わっただけのようにも思いますし、これからも新たなサービスや多種多様の店が増加してもいいと願います。しかし、お店にもよりますが女性への管理が未だに雑である。これは悲しいことだ。著者の取材力に感服しながら最後まで読みました。2016/07/01

やいっち

26
貧困の連鎖の果ての、貧困困窮女性たちの最後の砦でもある性風俗。追い詰められた女性たちを泥沼から救うには、単に風俗店から抜け出させるだけじゃダメ。性風俗と福祉との連が必要。風俗から足を洗った後の道筋を立てないと本当の救いにはならないからだ(自分で生活費の管理ができない女性が多い)。驚いたのは、ギリギリの(安売りが売りの)風俗店に、精神的肉体的障碍者が実に多いこと。そうした人たちが一般社会で生きられず、最後の選択として風俗店に駆け込んでくる。   2016/10/11

小鈴

24
鈴木大介『最貧困女子』や中村淳彦『名前のない女』シリーズの絶望と虚無感を超えていくための必読書。風俗は「女性が男性に裸を売る世界」と見られ、だからこそ彼女達のルポが売れるわけだが、実態は「男性(経営者)が男性(客)に対して女性の裸を売る世界」なのだが男性にスポットは当たらない。この本では男性経営者の声が聞け、妊婦・母乳専門店、激安店、熟女店と女性のライフコースに沿った店を知ることができる。終章つながる風俗では福祉との連携、風俗の「社会化」に向けての提案と実践について語る。ご一読あれ。2016/01/29

ふろんた2.0

23
風俗業が貧困女性のセーフティネットになっているというのは他の本からの情報で理解していた。本書では一歩踏み出し、社会福祉との連携を試みる。ポジティブな一面しか見ていないのかもしれないが、地雷専門店の経営者は他で就労できない女性の受け皿となり、自立のサポートまでしている。実態のルポだけでなく既に取り組みが始まっているというのは前向きに捉えたい。2016/12/27

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