角川文庫<br> 政治家やめます。 ある国会議員の十年間

個数:1
紙書籍版価格
¥1,210
  • 電子書籍
  • Reader

角川文庫
政治家やめます。 ある国会議員の十年間

  • 著者名:小林照幸【著者】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2016/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043943470

ファイル: /

内容説明

「向いてないからやめます」。国政史上、前代未聞の理由で政界を去った元代議士・久野統一郎。竹下派、小渕派を経て「将来、大臣間違いなし」といわれたエリート2世議員である。しかし、本人は“政治家にはなりたくなかった”。不本意ながら政界に入ってしまった男がカネと選挙に翻弄され、奔走した10年間。政治とは? 政治家とは?そして有権者とは? その実態を大宅賞作家が赤裸々に描く必読の政治ドキュメント!
カバー写真(C)FUJIO WADA/SEBUN PHOTO/amanaimages

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@the_booby

48
「毒蛇」に続き小林照幸のノンフィクション。いや~政治家はつくづく大変だなと。二世議員で選挙も楽勝と傍から観れば思うけどね。久野統一郎氏が議員となった90年からの10年間が描かれるんだけど、いきなり竹下登に引き合わされ有無を言わさず衆議院に立候補させられる。当初から自分には向かないと思いつつも政局や地方選挙に事件、事故、災害と激流に巻かれる。読むたびにこんな事あったわと昔の事を思い出す。派閥やしがらみのない政治を目指しても派閥やしがらみがなければ当選できない現実。そんな久野氏自身が出した決断が辞職だった。2017/10/11

毒ドーナツを食べたいな

8
スキャンダルや失態があって辞めたのではなく、しがらみに疲れて引退を決めた議員の鬱々とした気持ちが全編に渡り色濃い◆とはいえ、一方でリーダーシップを発揮してハツラツと働く議員もいるわけだから、その差は一体何なんだろうと疑問に思う。うーむ。2015/03/07

sasha

6
老齢でもなく、落選でもなく、「向いていないので辞めます」と言って国会議員を辞した愛知県選出の久野統一郎の10年を追ったノンフィクション。「普通の感覚でいよう」と思っても、周囲がそれを許さないんだぁ。しかし、政治家の支持者って怖いわ。国会議員って「この人に国政を任せたい」と思って選出するもんだと思うんだけど、彼らにしてみたら「俺たちが政治家にしてやった」」って感覚なんだな。与党でいる為に、それまで大いに批判して来た公明党とも仲良しこよしになる自民党には久野さんじゃなくても唖然だよね。2014/12/12

西澤 隆

6
財政がやばい状況で「サービスを切って税収を増やす」手段を考える必要があるのに政治家は誰もそれを言えない。選挙が怖いからだ。世襲が繰り返されるのも「ソイツが候補者だ」と選挙を手伝ってくれる人たちが納得するためにそれが一番ラクだからだ。言ってしまえばミもフタもないことなのだけれどそれでもとても説得力のある矛盾。その矛盾を越えていくだけの厚顔無恥さとしたたかさがなければ強くて働ける政治家にはなれない。語られる政治との「敗戦記」を読みながら「これでいいのかな」を考える本でもあります。政治家がではなく、有権者が。2012/11/23

代理

4
『普通の人は500円のネクタイで満足』してるという歪んだ庶民感覚を持って政界で奮闘(してない)したノンフィクション風のなにか。終始、他人事であり彼を担ぐしか無かった当事者には同情する。自自公連立の野合批判は尤もだと思うが、自身の派閥への絶対忠誠とはどう整合してるのだろう。自分は魂が綺麗すぎるから永田町とは合わない、というストーリーをゴリ押ししてくるがどう考えても地方選の調整ミスと敗戦処理の失敗でしょ。それによく怒鳴ってるし。普通の人はここまで自分を『普通』とアピールしないものだと思うのだが2025/05/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/549530
  • ご注意事項

最近チェックした商品